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2022年度入試に向けて(2021年度入試の分析)、夏休みの過ごし方。

大学受験情報

今年度の入試の振り返り

入試改革に伴い、大学共通テストが初めて実施されました。

またコロナ禍の影響もあり、例年通りにはいかない受験の年となりました。

私自身、高校3年生の担任をしていて、本当に振り回された1年間でした。

まだしばらくはコロナ禍の影響は少なからずあると思いますが、今年の受験の結果を踏まえ、様々な予備校の研究会に参加し、そこで得たデータをもとに、今後受験において役立つ情報を、ポイントを絞ってお伝えします。

少しでも受験生、そして保護者の方のお役に立てればと思います。

 

共通テストの平均点(昨年のセンター試験との比較)

まずは2020年のセンター試験と、2021年の大学共通テストの平均点についてご確認ください。

ほとんどの教科で易化。さらには公民・理科②に関しては6年ぶりに得点調整が行われました。

 

そもそも大学共通テストになって何が具体的に変わったのか?

教科によって様々ですが、全教科において言えることは

「身近で実用的な設定が目立つ」、「文章量の増加」が一つ大きな変化です。

例えば、英語で差をみてみると

のように、ページを開けど開けど読解・・・。

さらには英語の設問まで・・・。

 

配点も大きく変わりました。

センター試験ではリーディング200点、リスニング50点でしたが、

共通テストではリーディング、リスニングともに100点。(※大学ごとで傾斜配点は異なる)

また、今までは2回読まれていたリスニングの文章が、1回しか読まれなくなった

 

他にも様々な変化はあるものの、過去問や予想問題を用いて、対策は必要である。

 

 

 

次年度以降の対策について

1.入試が変わった年は易化、2年目は難化する傾向あり

共通テストの平均点の想定は5割であったが、予想以上に平均が高く、来年以降にその反動が予想される。

特に数学、生物、地学は要注意!

※共通一次(大学センター試験の前に行われていた試験)や、大学センター試験が始まった年は必ず易化し、それから2〜3年は難化しています。

難しくなると思うと辛いですが、条件は皆同じ。

難しくなることを前提の対策をしていきましょう!

 

2.教科書の基本的知識は必須

高校での授業が基本。用語を覚えるだけでなく、それらの意味を理解し、活用できるように。

計算力や速読力も鍛えておこう。大学共通テストも、センター試験と同じく、時間は大きな敵!

普段から時間を意識してください。

 

3.文章量の増加、多様な資料を組み合わせる出題

新傾向の問題は、ほとんどの科目で出題された。

日頃から図やグラフの内容をもとに、比較・推測・判断する経験を積むこと

短時間で情報処理を整理する練習も必須。

 

 

志願者推移について

国公立大学

① 共通テスト志願者数の減少

② 共通テストの欠席率が高く、受験者数も減少

③ コロナの影響で、長距離移動を敬遠し、都市部から地方への志願者が減少

 

私立大学

① 入試改革に対する不安から、既卒生減少+推薦型選抜入試希望者の増加

② 共通テスト利用入試の減少

③ 都市部への進学を敬遠

④ 経済環境の悪化から、併願校数の減少

 

その他

① 医学部医学科の志願者数減少

② 海外渡航制限の影響を受け、国際系等の文系人気が低下

※様々な不確かな情報に翻弄され、正確な情報が把握できないままに志望を下げて弱気な出願や推薦入試に向かってしまう傾向があった。

※周りが勝手に諦めてくれる年であったため、最後まで(後期試験まで)粘った生徒は、志望校に合格できるチャンスの年でもあった。

 

高校3年生の担任をしていて、例年であれば絶対に受からないような生徒であっても、最後まで受験を続けた生徒は、合格を勝ち取っている。冷静に、正しい情報をもとに進路指導を行った結果、例年以上に実績が出やすい年であった。

 

情報に翻弄されず、正しい情報をもとにしっかりと戦略をたてることが大切!

大変なのはみな同じ。大変な時こそチャンスあり!!

 

 

この夏の間にやっておいて欲しいこと

受験について親子で話す機会を作る

おそらく多くの学校で夏に三者面談が行われるかと思います。

それに向けてでも良いですし、その後でも良いと思います。

特に昨年、今年は、受験のスタイルも大きく変わり、またコロナ禍と言うこともあり、例年以上に親子間での意思統一が大切でした。

三者面談をしていて、保護者の方からよく言われることの1つに、

「受験のことは難しくて分からないから子どもや先生に任せます。」というお言葉。

厳しいことを言わせていただくと、これは完全に放棄しています。確かに受験のすべてを理解するのはとても難しいこと。だからと言って、最初から調べようとしないのは絶対にダメ。ましてやそれで子どもに「勉強しろ」なんていうのは最悪です。

「知らないこと」と「知ろうとしない」は違います。

いろいろと調べて分からないのは仕方ありません。保護者の方も一緒に受験に向けて取り組む姿勢が大切です。

とりあえず最低限、保護者の方に抑えて欲しいことを

受験生の保護者としてやるべきこと、やってはいけないこと

にまとめています。是非参考にしてください。

この記事を生徒が読んでいた場合は、保護者の方にこの記事を是非読ませてください!

本人、学校、保護者で協力して受験に臨みましょう。

 

受験生の保護者としてやるべきこと、やってはいけないこと
受験は、子どもだけの戦いではない。生徒・保護者・学校(塾)が協力して戦う必要があります!受験生を持つ保護者が押さえておくべきポイントをまとめました。また子どもが保護者にしてほしいこと、してほしくないことのアンケートの結果をまとめました。

1日10時間以上の勉強

当然のことながら、勉強をしてください。

「夏を制すものは受験を制す」と言われるくらい、この夏の時間は非常に大切。

 

1日は24時間しかありません。

睡眠は絶対に6時間以上はとりましょう。睡眠時間を削る受験生は基本的に落ちると思って下さい。睡眠時間を削る前に、まだまだ削るべきものがあるはず。

 

睡眠6時間、朝昼夕食で計3時間、お風呂1時間の合計10時間を1日24時間から引いても、14時間はあります。

その内、10時間以上は勉強にあてて欲しいです。

理想的な勉強時間は、

午前中4時間、昼休憩をはさんでから3時間、そして夕方から夜にかけて3時間の計10時間以上。

※受験は午前中から行われます。

午前中の時間の使い方はとても大切。基本的には学校に行く日と起床時間は同じリズムで生活を。

 

苦手教科の強化

何か1冊を仕上げましょう。10冊を1周ずつ取り組むよりも、1冊を10周取り組んだ方が力がつきます。

時間をとって苦手克服のための学習に取り組める最後のチャンスです。

 

志望校の過去問を1年分解いてみる

今までの学習状況にもよりますが、全く歯が立たないかもしれません。それでも構いません。

まずは敵のレベルを知ること、どのレベルまで自分の成績を上げなければいけないのかを自覚するためです。

 

受験科目数を減らさない

受験指導をしていると、多くの人がすぐに受験科目を減らそうとする(志望校を国公立から私立大学へ)傾向があります。(ある意味で、すぐに諦めてくれる受験生のおかげ?で、最後まで頑張る受験生は、夏前にE判定でも逆転できるのでしょう・・・)

ちなみに、様々なデータとして出ていますが、科目数を減らしても基本的には成績は伸びません。

仮に科目数を減らすとしても、夏明けからで十分です。

 

 

規則正しい生活を過ごす

成績と生活習慣には相関があります。

また入試は午前中から始まります。

最低でも試験の3時間前には起きて、試験時間に頭がフル回転できるような習慣を作ることが大切です。

 

娯楽をつくる

夏に遊んだらダメ?

全くそんなことはありません。

むしろダラダラと勉強し続けるよりは、勉強するときはしっかり勉強、遊ぶときは全力で遊ぶ。

そのONとOFFの切り替えができることが大切

 

最後に

この夏に出来なかったら、正直言って第一志望校は厳しいと思います。

逆に、この夏の取り組み一つで、まだ十分に逆転できる可能性はあります。

この夏でどれだけ多くの種をまくことが出来るかどうかが勝負。

種をまいた量に応じて、10月以降の収穫(成績の伸び)は全く変わってきます。

現役生は最後の最後まで伸びますので、この夏を全力で!

 

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