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【2014大阪大学・理系】区分求積法|1/√nの和の整数部分

微分・積分(数学Ⅲ)

【2014大阪大学・理系】

\(\displaystyle\sum_{k=1}^{40000}{\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}}\) の整数部分を求めよ.

考え方

\(\displaystyle\sum_{k=1}^{40000}{\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}}\)  は計算できるんですか??

具体的にΣを計算して、値を計算することはできませんよ!

えっ!?

値を計算できないのに、整数部分なんて・・・

そんなことはありませんよ!

今回は「計算しなさい」ではなく、「整数部分」を求めればいいだけです。

例えば、\(3<a<4\) を満たす \(a\) の値は具体的に分からなくても、整数部分は分かりますよね??

確かに \(3<a<4\) のときの整数部分は \(3\) と分かりますね!

つまり、不等式で挟んであげればいいってことですね!!

でもどうやって・・・

ここでは、教科書にも載っている頻出のテーマである「区分求積法」を利用して考えましょう!

\(y=\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}\) のグラフと \(x\) 軸でできる幅が \(1\) の長方形の面積(下図参考)を利用して、不等式を作りましょう!!

解答・解説

\(y=\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}\) のグラフと \(x\) 軸,および直線 \(x=1\) ,\(x=40000\) で囲まれる部分の面積を \(S\) とする.

\(y=\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}\) ( \(x>0\) ) は,\(y>0\) で単調に減少する関数であり,

\(\displaystyle\sum_{k=1}^{40000}{\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}}\) は,横の長さが \(1\) ,縦の長さが \(\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}\) ( \(n=1,2,\cdots,40000\) ) の長方形の面積の和であるから,下図より

\(S+\displaystyle\frac{1}{\sqrt{40000}}<\displaystyle\sum_{k=1}^{40000}{\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}}\) かつ \(\displaystyle\sum_{k=1}^{40000}{\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}}<\)\(1+S\)

つまり,\(S+\displaystyle\frac{1}{200}<\displaystyle\sum_{k=1}^{40000}{\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}}<S+1\)

ここで,

\(S=\displaystyle\int^{40000}_{1}\displaystyle\frac{1}{\sqrt{x}} dx=\Bigl[2\sqrt{x}\Bigr]^{40000}_{1}=2\cdot(200-1)=398\)

したがって,

\(398+\displaystyle\frac{1}{200}<\displaystyle\sum_{k=1}^{40000}{\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}}<399\) であるから,

\(\displaystyle\sum_{k=1}^{40000}{\displaystyle\frac{1}{\sqrt{n}}}\) の整数部分は \(398\)

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