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【2021宮崎大学・医学部】整数問題・積の形に変形し、絞り込み

整数問題

【2021宮崎大学・医学部・第5問(1)】

次の空欄 [ あ ] 〜 [ し ] を適切な整数で埋めよ.

\(3x^2+10xy+8y^2+8x+10y-3\) を因数分解すると,

\(3x^2+10xy+8y^2+8x+10y-3=(x+ay+b)(3x+cy+d)\)

となる.このとき,定数 \(a\),\(b\),\(c\),\(d\) の値は

\(a=\)[ あ ],\(b=\)[ い ],\(c=\)[ う ],\(d=\)[ え ]

である.

これを用いて,等式

\(3x^2+10xy+8y^2+8x+10y+9=0\)

を満たす整数 \(x\),\(y\) の組 \((x,y)\) を求めると,そのような組 \((x,y)\) は \(4\) つあることがわかり,それらを \(x\) の値が小さい方から順に並べると,

( [ お ] , [ か ] ),( [ き ] , [ く ] ),( [ け ] , [ こ ] ),( [ さ ] , [ し ] ) となる.

整数問題のPoint

まず整数問題すべてに共通して言えるPointは

  1. 積の形に変形
  2. 条件から範囲を絞る
  3. 倍数や余りに注目

整数問題の多くが、上の1から3のいずれかで処理できます。

【整数問題】整数方程式(積の形・範囲の絞り込み・解と係数の関係)解法まとめ
定期考査から大学受験まででよく出題される頻出テーマである整数方程式。積の形・範囲の絞り込み・解と係数の関係など、様々なアプローチを1つ1つ考え方・見分け方を大切にしながら解説。共通テスト・2次試験整数問題対策。

考え方・解答・解説

有名な因数分解の問題ですね!解法手順が心配な方は

【因数分解】解法手順・公式まとめ」をご確認ください。

\(3x^2+10xy+8y^2+8x+10y-3\)

\(=3x^2+(10y+8)x+(8y^2+10y-3)\)

\(=3x^2+(10y+8)x+(2y+3)(4y-1)\)

\(=(x+2y+3)(3x+4y-1)\)

よって, \(a=2\),\(b=3\),\(c=4\),\(d=-1\)

 

\(3x^2+10xy+8y^2+8x+10y+9=(3x^2+10xy+8y^2+8x+10y-3)+12\) より

与式は,\((x+2y+3)(3x+4y-1)=-12\) と変形できる.

整数問題のPointの1の積の形に変形できました!

\((x+2y+3)(3x+4y-1)=-12\) の形から,積が \(-12\) になるペアを考えていけば良いのですが,\(-12\) と \(1\),\(-6\) と \(2\),・・・,\(12\) と \(-1\) とそれなりにあります。

そのようなときは,絞り込みを行いましょう!

絞り込みのやり方にはどのようなものがありますか??

様々な方法がありますが,有名(使える場面が多い)ものを3つ紹介しておきますね!

1.大小関係に注目

例:\(a>b\) のとき,\((2a+1)(2b+1)=3\)

⏩ \(2a+1>2b+1\) のペアを考える

2.倍数・余りに注目

例:\((3a+1)(2b+1)=12\)

⏩ \(3a+1\) は \(3\) で割ったとき余りが \(1\) のペアを考える

3.和・差から偶奇に注目

例:\((a+b+1)(a-3b)=12\)

⏩ \((a+b+1)+(a-3b-1)=2(a-b)\) となり和が偶数であるから,偶数+偶数,奇数+奇数のいずれかであることがわかる.

\((x+2y+3)(3x+4y-1)=-12\) について,

\((x+2y+3)+(3x+4y-1)=2(2x+3y+1)\) となり和が偶数となるので,

\(x+2y+3\),\(3x+4y-1\) の偶奇は一致することに注目すると,

\((x+2y+3,3x+4y-1)=(6,-2),(2,-6),(-2,6),(-6,2)\)

したがって,\((x,y)=(-7,5),(-3,1),(17,-11),(21,-15)\)

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