【2021奈良県立医科大学・医学部・第4問】
\(1\),\(2\),\(3\),\(4\),\(8\),\(9\) の \(6\) つの数字を,それぞれ \(1\) 個ずつ横に並べて \(6\) 桁の整数を作る.このとき,作ることのできる \(6\) 桁の整数は 【 ア 】 通りであり,その総和は 【 イ 】 \(\times 111111\) である.また,作ることのできる \(6\) 桁の整数のうち,\(2\) の倍数は 【 ウ 】 個あり,\(4\) の倍数は 【 エ 】 個あり,\(9\) の倍数は 【 オ 】 個あり,\(11\) の倍数は 【 カ 】 個ある.
倍数判定法
・\(2\) の倍数:下一桁が \(2\) の倍数
・\(3\) の倍数:各位の和が \(3\) の倍数
・\(4\) の倍数:下二桁が \(4\) の倍数
・\(5\) の倍数:下一桁が \(5\) の倍数
・\(8\) の倍数:下三桁が \(8\) の倍数
・\(9\) の倍数:各位の和が \(9\) の倍数
・\(11\) の倍数:「奇数桁の数の和」と「偶数桁の数の和」の差が \(11\) の倍数
解答・解説
【 ア 】\(6\) 桁の整数
異なる \(6\) つの数を並べればよいので,\(6!=\)\(720\) 通り
【 イ 】総和
【ア】で求めた \(720\) 個の整数の一の位の数字の総和を考える.
一の位が \(1\),\(2\),\(3\),\(4\),\(8\),\(9\) となるのはそれぞれ \(5!=120\) 個ずつ.
よって,\((1+2+3+4+8+9)\times 120=27\times 120\)
同様に十の位の数字の総和を考えると,
\((10+20+30+40+80+90)\times 120=10\times 27\times 120\)
他の位も同様に考え,すべての総和は
\((1+10+10^2+10^3+10^4+10^5)\times 27\times 120=\)\(3240\times 111111\)
【 ウ 】\(2\) の倍数の個数
一の位が \(2\), \(4\), \(8\) のいずれかになればよいので \(3\times 5!=\)\(360\) 個
【 エ 】\(4\) の倍数の個数
下二桁が \(4\) の倍数になればよい.
つまり,\(12\), \(24\), \(28\), \(32\), \(48\), \(84\), \(92\) のいずれか
よって,\(7\times 4!=\)\(168\) 個
【 オ 】\(9\) の倍数の個数
各位の和が \(9\) の倍数となればよい.
\(1\),\(2\),\(3\),\(4\),\(8\),\(9\) の \(6\) つの数字をランダムに並べたとき,いずれも各位の数の和は \(27\) となり常に \(9\) の倍数となる.
よって,【ア】より \(720\) 個
【 カ 】\(11\) の倍数の個数
一,百,万の位の数の和・・・① と,十,千,十万の位の数の和・・・②
の差が \(11\) の倍数となればよい.
本問で与えられた数において,①,②差が最大となるのは,
\((4+8+9)-(1+2+3)=15\) なので,
題意を満たすのは,①,②差が \(-11\),\(0\),\(11\) のいずれか.
またここで,\(6\) 桁の整数 \(N\) を
\(N=a\times 10^5+b\times 10^4+c\times 10^3+d\times 10^2+e\times 10+f\) とおく.
( ⅰ ) ①,②の差が \(-11\) のとき
\((a+c+e,b+d+f)=(8,19)\)
\(\left\{a,c,e\right\}=\left\{1,3,4\right\}\),\(\left\{b,d,f\right\}=\left\{2,8,9\right\}\) より
\(3!\times 3!=36\) 個
( ⅱ ) ①,②の差が \(0\) のとき
各位の和が \(27\) (奇数) なので,①,②の差が \(0\) にはならない.
よって不適.
( ⅲ ) ①,②の差が \(11\) のとき
\((a+c+e,b+d+f)=(19,8)\)
\(\left\{a,c,e\right\}=\left\{2,8,9\right\}\),\(\left\{b,d,f\right\}=\left\{1,3,4\right\}\) より
\(3!\times 3!=36\) 個
( ⅰ )〜( ⅲ )より,\(36+36=\)\(72\) 個
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