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【2022藤田医科大学(後期)】x>0において、x/2+2/x^2の最小値|①数学Ⅲの微分②相加相乗の利用

式と証明

【2022藤田医科大学(後期)】

\(x>0\) において \(\displaystyle\frac{x}{2}+\displaystyle\frac{2}{x^2}\) の最小値を求めよ.

相加平均・相乗平均の関係を利用した解法

考え方

\(\displaystyle\frac{x}{2}+\displaystyle\frac{2}{x^2}\) について

この式の形を見たときに、相加相乗は使えないか??と一瞬頭をよぎることができましたか??

相加相乗平均の関係については、

相加平均・相乗平均の関係はいつ使う?使うタイミングの見抜き方(発展)」や

3つの相加・相乗平均の関係|実践問題【慶応義塾大学】」を参考にしてください。

しかし,与式にそのまま相加平均・相乗平均の関係を用いても,

\(\displaystyle\frac{x}{2}+\displaystyle\frac{2}{x^2}≧2\sqrt{\displaystyle\frac{x}{2}\cdot\displaystyle\frac{2}{x^2}}=2\sqrt{\displaystyle\frac{1}{x}}\)

となり,ルートの中に \(x\) が残ってしまう・・・

そこで,

\(\displaystyle\frac{x}{2}=\displaystyle\frac{x}{4}+\displaystyle\frac{x}{4}\) と分解して考える
\(\displaystyle\frac{x}{2}\) を \(2\) つに分ける方法は複数あるが,この後に相加平均・相乗平均の等号成立について考えるため,等しい数の和となるように分解した。

解答・解説

\(x>0\) において

\(\displaystyle\frac{x}{2}+\displaystyle\frac{2}{x^2}=\displaystyle\frac{x}{4}+\displaystyle\frac{x}{4}+\displaystyle\frac{2}{x^2}\)

\(3\) つの相加平均・相乗平均の関係

\(a≧0\)、\(b≧0\)、\(c≧0\) のとき

\(\displaystyle\frac{a+b+c}{3}≧\sqrt[3]{abc}\)

等号成立は \(a=b=c\) のとき

\(x>0\) であるから,相加平均・相乗平均の関係より

\(\displaystyle\frac{x}{4}+\displaystyle\frac{x}{4}+\displaystyle\frac{2}{x^2}≧3\sqrt[3]{\displaystyle\frac{x}{4}\cdot\displaystyle\frac{x}{4}\cdot\displaystyle\frac{2}{x^2}}=\displaystyle\frac{3}{2}\)

等号成立は,\(\displaystyle\frac{x}{4}\)\(\left(=\displaystyle\frac{x}{4}\right)\)\(=\displaystyle\frac{2}{x^2}\)

つまり,\(x^3=8\) で \(x>0\) より \(x=2\) のとき

したがって,\(x=2\) のとき最小値は \(\displaystyle\frac{3}{2}\)

【参考】数学Ⅲの微分を利用した解法

\(f(x)=\displaystyle\frac{x}{2}+\displaystyle\frac{2}{x^2}\) ( \(x>0\) )とおく

\(f^{\prime}(x)=\displaystyle\frac{1}{2}-\displaystyle\frac{4}{x^3}=\displaystyle\frac{x^3-8}{2x^3}\)

\(\displaystyle\lim_{x\rightarrow +0}f(x)=\infty\)

\(\displaystyle\lim_{x\rightarrow\infty}h(x)=\infty \)

\(x\rightarrow\infty\) のとき,関数 \(y=f(x)\) は,

\(y=\displaystyle\frac{x}{2}\) を漸近線として無限大に発散していく!

したがって,\(x=2\) のとき最小値は \(\displaystyle\frac{3}{2}\)

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