【2023関西大学・全学日程・理系】
極方程式 \(r=\displaystyle\frac{3}{1+2\sin \theta}\) で表された曲線の漸近線のうち,傾きが正のものを直交座標に関する方程式で表すと \(y=\)[ ] である.
極座標と極方程式
極座標
平面上に点 \(O\) と半直線 \(OX\) を定めると,この平面上の任意の点 \(P\) の位置は,\(OP\) の長さ \(r\) と,\(OX\) から半直線 \(OP\) へ測った角 \(\theta\) で決まる.
このとき,\(2\) つの数の組 \((r,\theta)\) を点 \(P\) の 極座標 といい,定点 \(O\) を極,半直線 \(OX\) を始線,角 \(\theta\) を偏角という.
※ 極 \(O\) の極座標は,任意の数 \(\theta\) を用いて \(0,\theta\) と定める.また,\(\theta\) は弧度法で表した一般角.
極座標と直交座標の関係
極座標に対して,これまで用いてきた \(x\) 座標,\(y\) 座標の組 \((x,y)\) で表した座標を直交座標という.
座標平面において,極座標を考えるとき,原点 \(O\) を極,\(x\) 軸の正の部分を始線とすると,極座標と直交座標の間には次の関係がある.
1.\(x=r\cos \theta\) , \(y=r\sin \theta\)
2.\(r=\sqrt{x^2+y^2}\)
極方程式
ある曲線が極座標 \((r, \theta)\) に関する方程式 \(r=f(\theta)\) や \(F(r, \theta)=0\) で表されるとき,この方程式を曲線の 極方程式 という.
双曲線の漸近線
双曲線 \(\displaystyle\frac{x^2}{a^2}-\displaystyle\frac{y^2}{b^2}=\pm 1\) の漸近線は \(y=\pm \displaystyle\frac{b}{a}x\)
解答・解説
\(r=\displaystyle\frac{3}{1+2\sin \theta}\) より
\(r+2r\sin \theta=3\) \(\iff\) \(r=3-2r\sin \theta\)
\(r=\sqrt{x^2+y^2}\),\(y=r\sin \theta\) より
\(\sqrt{x^2+y^2}=3-2y\)
\(2\) 乗すると
\(x^2+y^2=(3-2y)^2\)
\(x^2-3y^2+12y=9\)
\(\displaystyle\frac{x^2}{3}-(y-2)^2=-1\)
よって,双曲線 \(\displaystyle\frac{x^2}{3}-(y-2)^2=-1\) の漸近線は \(y-2=\pm\displaystyle\frac{x}{\sqrt{3}}\)
これらのうち,傾きが正であるものは \(y=\displaystyle\frac{x}{\sqrt{3}}+2\)
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