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【2023大阪公立大学】理系数学|問題・解答・解説

分野まとめ

【第1問】じゃんけんの確率

\(A\) , \(B\) の \(2\) 人が階段の一番下の段にいる.\(2\) 人はじゃんけんをして,下記のルールに従い階段を移動するゲームを繰り返し行う.

・\(A\) は勝ったら \(1\) 段のぼり,あいこか負けた場合,同じ段にとどまる.

・\(B\) はグー,チョキで勝ったら \(1\) 段のぼり,パーで勝ったら \(3\) 段のぼる.また,あいこか,グー,チョキで負けた場合,同じ段にとどまる.パーで負けたら階段の一番下の段まで戻る(すでに一番下の段にいる場合はとどまる).

\(A\) , \(B\) ともに,\(\displaystyle\frac{1}{3}\) ずつの確率でグー,チョキ,パーを出すものとし,すべての試行は独立とする.\(2\) 回目以降のゲームは,\(2\) 人とも直前のゲームでの移動を終えた位置で行うものとする.階段の一番下の段を \(0\) 段目とし,そこから \(m\) 段のぼった段を \(m\) 段目とする.次の問いに答えよ.

問1 \(n\) は自然数とし,\(m\) は \(0≦m≦n\) である整数とする.\(n\) 回のゲームを終えた結果,\(A\) が \(m\) 段目にいる確率 \(x_{n,m}\) を求めよ.

問2 \(m\) は \(0\) 以上の整数とする.\(2\) 回のゲームを終えた結果,\(B\) が \(m\) 段目にいる確率 \(y_{m}\) を求めよ.

問3 \(n\) は自然数とする.\(n\) 回のゲームを終えた結果,\(B\) が \(0\) 段目にいる確率 \(z_{m}\) を求めよ.

【2023大阪公立大学・理系・第1問】じゃんけんの確率
AとBでじゃんけん。Aは勝ったら1段のぼる。Bはグー,チョキで勝ったら1段のぼり,パーで勝ったら3段のぼり、パーで負けたら一番下に戻る。n回のゲームを終えたときにBが0段目にいる確率。2023大阪公立大学(大阪府立・大阪市立)理系・問題・解答・解説。数学A:確率

【第2問】複素数平面|直線に関する対称点、回転移動

\(i\) は虚数単位を表すものとする.複素数 \(z\) に関する方程式

\(z=\left(\cos\displaystyle\frac{\pi}{3}-i\sin\displaystyle\frac{\pi}{3}\right)\overline{z}\)

の表す複素数平面上の図形を \(l\) とする.次の問いに答えよ.

問1 \(l\) は直線であることを証明せよ.

問2 直線 \(l\) に関して複素数 \(w\) と対称な点を \(w\) の式で表せ.

問3 複素数 \(z\) に対して,\(z\) を点 \(1\) を中心に反時計回りに \(\displaystyle\frac{2\pi}{3}\) 回転した点を \(z_{1}\) とし,次に \(z_{1}\) を原点を中心に反時計回りに \(\displaystyle\frac{2\pi}{3}\) 回転した点を \(z_{2}\) とする.さらに,直線 \(l\) に関して \(z_{2}\) と対称な点を \(f(z)\) とする.\(f(z)\) を \(z\) の式で表せ.

問4 \(f(z)\) は問3のとおりとする.複素数 \(z\) に関する方程式

\(f(z)=-z-\displaystyle\frac{3}{2}-\displaystyle\frac{\sqrt{3}}{2}i\)

の表す複素数平面上の図形を図示せよ.

【2023大阪公立大学・理系・第2問】複素数平面|直線に関する対称点、回転移動
原点を通る直線に関して対称な点。回転移動。頻出・重要入試問題。数学Ⅲ複素数平面。2023大阪公立大学(大阪府立・大阪市立大学)・理系・問題・解答・解説。

【第3問】対数の積分と不等式評価、極限(はさみうちの原理)

次の問いに答えよ.

問1 \(a\),\(b\) は実数とし,\(f(x)\) は \(a\),\(b\) が属する開区間で定義された関数とする.\(f(x)\) が連続な第 \(2\) 次導関数 \(f^{\prime\prime}(x)\) をもつとき,次の等式を証明せよ.

\(\displaystyle\int^{b}_{a}(b-x)(x-a)f^{\prime\prime}(x)dx=(b-a)\left(f(a)+f(b)\right)-2\displaystyle\int^{b}_{a}f(x)dx\)

問2 \(t\) を正の実数とする.次の不等式を証明せよ.

\(0≦\displaystyle\int^{t+1}_{t}\log{x} dx-\displaystyle\frac{1}{2}\left(\log{t}+\log{(t+1)}\right)≦\displaystyle\frac{1}{8}\left(\displaystyle\frac{1}{t}-\displaystyle\frac{1}{t+1}\right)\)

問3 次で定まる数列 \(\left\{a_{n}\right\}\) に対し,極限値 \(\displaystyle\lim_{n\rightarrow\infty}\displaystyle\frac{a_{n}}{\log{n}}\) を求めよ.

\(a_{n}=\log{(n!)}-n\log{n}+n\) ( \(n=1,2,3,\cdots\) )

【2023大阪公立大学・理系・第3問】対数の積分と不等式評価、極限(はさみうちの原理)
部分積分を2回繰り返す。等式、不等式の証明。部分分数分解などの計算を利用し、不等式評価。はさみうちの原理から極限値を求める。2023大阪公立大学(大阪府立大学・大阪市立大学)前期・入試問題・解答・解説。数学Ⅲ:積分・極限

【第4問】整数問題(フェルマーの小定理)・二項係数・集合

\(p\) は素数とする.次の問いに答えよ.

問1 \(j\) を \(0<j<p\) である整数とすると,二項係数 \(_{p}C_{j}\) は \(p\) で割り切れることを示せ.

問2 自然数 \(m\) に対して \((m+1)^p-m^p-1\) は \(p\) で割り切れることを示せ.

問3 自然数 \(m\) に対して \(m^p-m\) は \(p\) で割り切れることを示せ.さらに \(m\) が \(p\) で割り切れないときには,\(m^{p-1}\) が \(p\) で割り切れることを示せ.

ここで,次の集合 \(S\) を考える.

\(S=\left\{4n^2+4n-1 | n は自然数\right\}\)

例えば,\(n=22\) とすると \(4n^2+4n+-1=2023\) なので \(2023\) は \(S\) に属する.

次の問いに答えよ.

問4 整数 \(a\) が \(S\) に属し,\(a=4n^2+4n-1\) ( \(n\) は自然数 ) と表されているとする.このとき,\(a\) と \(2n+1\) は互いに素であることを示せ.

問5 \(p\) は \(3\) 以上の素数とする.\(p\) が \(S\) に属するある整数 \(a\) を割り切るならば,\(2^{\frac{p-1}{2}}-1\) は \(p\) で割り切れることを示せ.

【2023大阪公立大学・理系・第4問】整数問題(フェルマーの小定理)・二項係数・集合
二項係数pCjはpの倍数(pは素数)の証明。フェルマーの小定理の証明と利用。整数問題、合同式、素数、互いに素。2023大阪公立大学(大阪府立・大阪市立大学)前期日程・過去問題・解答・解説。数学A:整数とその性質。

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