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【予選決勝(1文字固定)法】2変数関数の最大・最小|平方の和(ベクトル利用)の別解

ベクトル

2変数関数の最大値・最小値

【問題】

\(0≦x≦1\)、\(0≦y≦1\)の範囲で、

\((x-2y+1)^2+(x+y-1)^2\) の最大値と最小値を求めよ.

2変数関数の考え方について

2変数関数のMax・min

👉1文字固定(予選決勝法)

2変数関数の最大・最小値に関する基本的な考え方に、予選決勝法と言うものがあります。

これは受験数学では有名解法であり、様々な分野で出題されます。

今まで一度も2変数関数について扱ったことがない人は、

2変数関数の最大値・最小値【1文字固定法(予選決勝法)】

を一度ご覧ください。基本的な考え方を例題を交えて説明しています。

 

\((x-2y+1)^2+(x+y-1)^2\) の最小値

\((x-2y+1)^2+(x+y-1)^2≧0\) より

\(\begin{cases}x-2y+1=0\\x+y-1=0\end{cases}\)

よって、\(( x , y )=\left(\displaystyle\frac{1}{3} , \displaystyle\frac{2}{3} \right)\) のとき最小値:\(0\)

\((x-2y+1)^2+(x+y-1)^2\) の最大値

\(f( x , y )=(x-2y+1)^2+(x+y-1)^2\) とおく.

\(f( x , y )=2x^2-2xy+5y^2-6y+2\)

 \(y\) を固定して考える( \(x\) の \(2\) 次関数だと思って計算する)

\(f( x , y )=2\left(x-\displaystyle\frac{y}{2}\right)^2+\displaystyle\frac{9}{2}y^2-6y+2\)

\(0≦y≦1\) より、軸 \(x=\displaystyle\frac{y}{2}\) は \(0≦\displaystyle\frac{y}{2}≦\displaystyle\frac{1}{2}\) であり、\(0≦x≦1\) より

\(x=1\) のとき最大値:\(f( 1 , y )=5y^2-8y+4\)

 \(y\) を固定を解除!

\(f( 1 , y )=5y^2-8y+4\) より

\(f( 1 , y )=5\left(y-\displaystyle\frac{4}{5}\right)^2+\displaystyle\frac{4}{5}\)

\(0≦y≦1\) より、

\(y=0\) のとき最小値:\(f( 1 , 0 )=4\)

 

したがって、\(( x , y )=( 1 , 0 )\) のとき最大値:\(4\)

【別解】平方の和の利用

平方の和 → 距離

【問題】

\(0≦x≦1\)、\(0≦y≦1\)の範囲で、

\((x-2y+1)^2+(x+y-1)^2\) の最大値と最小値を求めよ.

\(\begin{cases}X=x-2y+1\\Y=x+y-1\end{cases}\) とおく.
\(\vec{a}=( 1 , 1 )\) 、\(\vec{b}=( -2 , 1 )\) 、\(\vec{c}=( 1 , -1 )\) とすると、
\(( X , Y )=x\vec{a}+y\vec{b}+\vec{c}\) となり、
\(0≦x≦1\)、\(0≦y≦1\)の範囲より、下図の領域(境界を含む)を表す
 
このとき、\(X^2+Y^2\) は原点からの距離を意味するので、
\(( X , Y )=( 0 , 0 )\) のとき最小値:\(0\)
\(( X , Y )=( 2 , 0 )\) のとき最大値:\(4\)
・\(( X , Y )=( 0 , 0 )\) のとき
\(\begin{cases}x-2y+1=0\\x+y-1=0\end{cases}\)
つまり、\(( x , y )=\left(\displaystyle\frac{1}{3} , \displaystyle\frac{2}{3} \right)\) のとき最小値:\(0\)
・\(( X , Y )=( 2 , 0 )\) のとき
\(\begin{cases}x-2y+1=2\\x+y-1=0\end{cases}\)
つまり、\(( x , y )=( 1 , 0 )\) のとき最大値:\(4\)

【2000東京大学】2変数関数(予選決勝法・1文字固定法)
2次関数で入試頻出の2変数関数問題の考え方。1文字を固定して考える予選決勝法を身につけるための考え方を解説。

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