【2022鹿児島大学・第2問】
次の各問いに答えよ.
(1) \(a\),\(b\),\(c\) が \(1\) でない正の実数のとき,次の等式が成立することを証明せよ.
\(\log_{a}{b}=\displaystyle\frac{\log_{c}{b}}{\log_{c}{a}}\)
(2) \(s=\log_{10}{2}\),\(t=\log_{10}{3}\) とするとき,\(\log_{30}{600}\) を \(s\) と \(t\) を用いて表せ.
解答・解説
(1) 底の変換公式
\(\displaystyle\frac{\log_{c}{b}}{\log_{c}{a}}=k\) とおく
\(\log_{c}{b}=k\log_{c}{a}=\log_{c}{a^k}\)
よって,\(b=a^k\)
これに底を \(a\) とする対数をとると,
\(\log_{a}{b}=\log_{a}{a^k}=k\)
したがって,\(\log_{a}{b}=\displaystyle\frac{\log_{c}{b}}{\log_{c}{a}}\)
(2) 底の変換の演習問題
(1)の結果から
\(\log_{30}{600}=\displaystyle\frac{\log_{10}{600}}{\log_{10}{30}}\)
ここで,
\(\log_{10}{600}=\log_{10}{2}+\log_{10}{3}+\log_{10}{10^2}=s+t+2\)
\(\log_{10}{30}=\log_{10}{3}+\log_{10}{10}=t+1\)
よって,
\(\log_{30}{600}=\displaystyle\frac{s+t+2}{t+1}\)
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常用対数(底を10とする対数)において頻出の、3問(桁数、最高位、一の位の数)のまとめ。
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