オイラー関数について
「レオンハルト・オイラー」という名前は聞いたことありますか?
数学者としての膨大な業績と、後世の数学界に大きな影響を与え、19世紀のカール・フリードリヒ・ガウスと並ぶ数学界の二大巨人の一人です。
数々の業績の中の1つに、オイラー関数というものがあります。
この記事では、簡単な例題を交えながら、オイラー関数が使えるようになるように解説していきます。
オイラー関数 (\(φ(n)\))
\(n=a^p\times b^q\times c^r\times \cdots\) と素因数分解できるとき、
\(φ(n)=n\times\left(1-\displaystyle\frac{1}{a}\right)\times\left(1-\displaystyle\frac{1}{b}\right) \times\left(1-\displaystyle\frac{1}{c}\right)\times\cdots\)
いきなりこのようなことを言われても、???だと思います。
具体例で考えてみましょう!
具体例を交えて
例① \(n=5\) のとき
\(1\) から \(5\) までで \(5\) と互いに素な自然数は、\(1 , 2 , 3 , 4\) の \(4\) 個
よって、\(φ(5)=4\) と言うことです.
これを公式を使って求めると、
\(n=5\) は素数であるから、これ以上分解は出来ない.
つまり、公式の \(a=5\) として、
\(φ(5)=5\times\left(1-\displaystyle\frac{1}{5}\right)=4\)
と求めることが出来る.
例② \(n=9\) のとき
\(1\) から \(9\) までで \(9\) と互いに素な自然数は、\(1 , 2 , 4 , 5 , 7 , 8\) の \(6\) 個
よって、\(φ(9)=6\) と言うことです.
これを公式を使って求めると、
\(n=9=3^2\) より
\(φ(9)=9\times\left(1-\displaystyle\frac{1}{3}\right)=6\)
と求めることが出来る.
例③ \(n=12\) のとき
\(1\) から \(12\) までで \(12\) と互いに素な自然数は、\(1 , 5 , 7 , 11\) の \(4\) 個
よって、\(φ(12)=4\) と言うことです.
これを公式を使って求めると、
\(n=12=2^2\times3\) より
\(φ(12)=12\times\left(1-\displaystyle\frac{1}{2}\right) \times\left(1-\displaystyle\frac{1}{3}\right)=4\)
と求めることが出来る.
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最後に
例①~③で行ったような \(n\) の値が小さいときは数え上げでも問題ないが、値が大きくなると公式を知らないと厳しい.
直接的にオイラー関数という言葉は出ずとも、入試問題では知っていると楽に処理できる問題は存在します.
是非知識として、知っておいてください.
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