三角関数【問題】
【2011京都薬科大学】
\(-\displaystyle\frac{\pi}{2}<x<0\) において、
\(\sqrt{\displaystyle\frac{1+\cos x}{1-\cos x}}=8\) のとき、
\(\tan \displaystyle\frac{x}{2}\) の値を求めよ.
【2014大阪大学-文系(一部)】
\(\cos x+\cos y ≠ 0\) を満たすすべての実数 \(x , y\) に対して等式
\(\tan \displaystyle\frac{x+y}{2} = \displaystyle\frac{\sin x+\sin y}{\cos x+\cos y}\)
が成立することを証明せよ.
今回の問題を見た瞬間に、どの公式を利用するのか、それを見抜くための練習問題です!
方針(どの公式を使うか)わからない人は、まず最初に公式を確認しましょう!
👆で公式をチェックしよう!
2011 京都薬科大学【解答】
\(\tan^2\displaystyle\frac{\alpha}{2} = \displaystyle\frac{1-\cos\alpha}{1+\cos\alpha}\) より
\(\displaystyle\frac{1+\cos\alpha}{1-\cos\alpha}=\displaystyle\frac{1}{\tan^2\displaystyle\frac{\alpha}{2}} \)
よって、
\(\sqrt{\displaystyle\frac{1+\cos\alpha}{1-\cos\alpha}}=\sqrt{\displaystyle\frac{1}{\tan^2\displaystyle\frac{\alpha}{2}}}=\left|\displaystyle\frac{1}{\tan^2\displaystyle\frac{\alpha}{2}}\right|=8\)
\(-\displaystyle\frac{\pi}{2}<x<0\) より
\(\tan \displaystyle\frac{x}{2}<0\) なので
\(\displaystyle\frac{1}{\tan \displaystyle\frac{x}{2}}=-8\)
したがって
\(\tan \displaystyle\frac{x}{2}=-\displaystyle\frac{1}{8}\)
2014 大阪大学【解答】
\(\sin \alpha + \sin \beta = 2\sin \displaystyle\frac{\alpha+\beta}{2} \cos \frac{\alpha-\beta}{2} \)
\(\cos \alpha + \cos \beta = 2\cos \displaystyle\frac{\alpha+\beta}{2} \cos \frac{\alpha-\beta}{2} \)
より
(右辺)
\(=\displaystyle\frac{2\sin \displaystyle\frac{\alpha+\beta}{2} \cos \displaystyle\frac{\alpha-\beta}{2}}{2\cos \displaystyle\frac{\alpha+\beta}{2} \cos \displaystyle\frac{\alpha-\beta}{2}}\\ = \displaystyle\frac{\sin \displaystyle\frac{\alpha+\beta}{2}}{\cos \displaystyle\frac{\alpha+\beta}{2}}\)
=(左辺)
最後に
理系であれば数学Ⅲの微積で、和積、積和の公式はよく使うためそこまで抵抗はないかもしれませんが、文系にとっては、和積、積和の公式を使いこなすのは意外と難しく、差がつきやすい問題となります。
大阪大学の問題を見てわかるように、ただ公式を当てはめるだけの、難易度は低い問題であるにも関わらず、ものすごく差がつく問題となります。
和積、積和の公式は使えないか??と疑えるようになってください!
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