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2021 神戸大学・文系・第1問【数学的帰納法】

数学(大学入試問題)

【2021神戸大学・文系・第1問】

\(i\) を虚数単位とする.以下の問に答えよ.

(1) \(n = 2 , 3 , 4 , 5 \) のとき \((3+i)^n\) を求めよ.

またそれらの虚部の整数を 10 で割った余りを求めよ.

(2) \(n\) を正の整数とするとき \((3+i)^n\) は虚数であることを示せ.



(1)解答

・\(n=2\) のとき

\((3+i)^2=9+6i+i^2=8+6i\)

 

・\(n=3\) のとき

\((3+i)^3=(8+6i)(3+i)=18+26i\)

 

・\(n=4\) のとき

\((3+i)^4=(18+26i)(3+i)=28+96i\)

 

・\(n=5\) のとき

\((3+i)^5=(28+96i)(3+i)=-12+316i\)

 

いずれの虚部の整数も 10 で割った余りは 6

 

(2)考え方

一般化された問題 

👉 実験、予想(規則や性質を見つける)、証明(一般化)

数学的帰納法

数学的帰納法

すべての自然数 \(n\) に対して、ある命題 \(P\) が成り立つことを証明したい際に、次の2点を証明する

(ⅰ) \(n=1\) のとき命題 \(P\) が成立

(ⅱ) \(n=k\) のとき命題 \(P\) が成立すると仮定し、

\(n=k+1\) のとき命題 \(P\) が成立

 

(2)は \(n\) に関する (一般化された) 問題であるため、まずは \(n = 1 , 2 , 3 \) など実験を行う

※結果的にこの実験が(1)である.

つまり、(1)の結果から、予想(規則や性質を見つける)作業をまず行う.

 

(2)においては、(1)の結果に注目すると、

\((3+i)^n\)の

「実部の整数を 10 で割った余りは 8 」

「虚部の整数を 10 で割った余りが 6」

と予想できるため、それがすべての自然数 \(n\) において成立することが言えれば、

\((3+i)^n\) は虚数であることが言える.

(2) 解答

\((3+i)^n\) の実部、虚部を 10 で割った余りはそれぞれ 8、6 (\(n≧2\)) ・・・①

①を数学的帰納法を用いて証明する.

 

(ⅰ) \(n=2\) のとき

(1)の結果より成立する

 

(ⅱ) \(n=k\) のとき、①が成立すると仮定する

つまり、整数 \(X , Y\) を用いて

\((3+i)^k=(10X+8)+(10Y+6)\) とおける.

このとき

\((3+i)^{k+1}=\left\{(10X+8)+(10Y+6)\right\}(3+i)\)

右辺を展開しまとめると

\((3+i)^{k+1}=10(3X-Y+1)+8+\left\{10(3X+Y+2)+6\right\}i\)

 

したがって、\(n=k+1\) でも成立

以上、(ⅰ)、(ⅱ)より、①は成立する

 

①の結果から、\(n=1\) を含め、\((3+i)^n\) は虚数である.

 

2段仮定の数学的帰納法について

上で扱った帰納法はだけでなく、2次試験ではよく出題される、2段仮定の数学的帰納法があります。演習として是非!

【差がつく・頻出】数学的帰納法(2段仮定)・対称式
数学的帰納法(2段仮定)は、一度経験しているかどうかの差がはっきりとつきます。 2020年の広島市立大学・第2問の誘導が丁寧な問題を用いて演習。頻出・重要入試問題

 


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