【2021千葉大学】
平面上に半径がそれぞれ a^2 , b^2 , c^2 ( 0<a<b<c ) の 3 つの円 A , B , C および直線 l がある.3 つの円はどれも直線 l に接していて,どの 2 つの円も外接しているとする.
(1) c を a と b を用いて表せ.
(2) 数列 a , b , c が等比数列となるとき,その公比を求めよ.
(1)2つの円の位置関係
2つの円の半径を r , r^{\prime} ( r>r^{\prime} ) ,2 円の中心間の距離を d とする.
(1) 互いに外部にある
r+r^{\prime}>d
(2) 外接する(1点を共有する)
r+r^{\prime}=d
(3) 2点で交わる
r-r^{\prime}<d<r+r^{\prime}
(4) 内接する(1点を共有する)
r-r^{\prime}=d
(5) 一方が他方の内部にある
r-r^{\prime}>d
(1)解答・解説
円 A , B , C の中心の座標をそれぞれ A , B , C とし,またその各点から直線 l に下ろした垂線 AP , BQ , CR とする.
点 A から線分 BQ に下ろした垂線を AS とする.
2 円 A , B は外接するので,AB=a^2+b^2
また BS=BQ-SQ=BQ-AP=b^2-a^2 であり,
直角三角形 ABS で三平方の定理から
AS=PQ=\sqrt{(a^2+b^2)^2-(b^2-a^2)^2}=2ab
同様に考え,QR=2bc , RP=2ca となる.
PQ+RP=QR より
2ab+2ca=2bc
(b-a)c=ab
よって,c=\displaystyle\frac{ab}{b-a}
(2)等比中項
※ 数列 a , b , c が等差数列 \iff 2b=a+c
(2)解答・解説
数列 a , b , c は等比数列より
b^2=ac ・・・①
①と(1)より
b^2=a\cdot\displaystyle\frac{ab}{b-a}
式を整理すると
b^3-ab^2-a^2b=0
b(b^2-ab-a^2)=0
b>0 であるから,
b^2-ab-a^2=0 ・・・②
ここで,求める公比を r とおくと
b=ar ( r>1 ) とおける.
②に代入すると
a^2(r^2-r-1)=0
a>0 より r^2-r-1=0
r>1 より
r=\displaystyle\frac{1+\sqrt{5}}{2}
コメント
数学ど素人の質問です。
b2 = a * ab/b-a を整理して、なぜ b2 -ab -a2 = 0 になるのでしょうか?
私がやると b3 -ab2 – a2b = 0 になってしまいます。
教えていただけると幸いです。
マスマス学ぶの記事をご覧いただき、そしてコメントありがとうございます。
b>0ですので、bで割りました。
説明が省略されており、丁寧でなく申し訳ありません。
追加説明を入れさせていただきました。
今後ともよろしくお願いします。