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【2022京都薬科大学・第3問】2つの放物線で囲まれた面積、解と係数の関係の利用

2022年入試問題

【2022京都薬科大学・第3問】

解答・解説

(1)放物線と直線で囲まれた図形の面積(1/6公式)

\(C_{1}\) と \(C_{2}\) が共有点をもたないとき

\(x^2=-x^2+2px-p\)

\(2x^2-2px+p=0\) ・・・①

の判別式を \(D\) とすると,\(\displaystyle\frac{D}{4}<0\) となればよい.

\(\displaystyle\frac{D}{4}=(-p)^2-2p<0\)

\(p(p-2)<0\) \(\iff\) \(0<p<2\) ・・・[ ア ]

\(C_{1}\):\(y=x^2\) より頂点は \((0,0)\)

\(C_{2}\):\(y=-x^2+2px-p=-(x-p)^2+p^2-p\) より

頂点は \((p,p^2-p)\)

よって \(2\) つの頂点を通る直線 \(l\) の傾きは \(\displaystyle\frac{p^2-p}{p}=p-1\)

したがって直線 \(l\) は \(y=(p-1)x\) ・・・[ イ ]

\(\displaystyle\int^{\beta}_{\alpha}(x-\alpha)(x-\beta) dx=-\displaystyle\frac{1}{6}(\beta-\alpha)^3\)

・\(l\) の傾きが正のとき

\(p-1>0\) \(\iff\)  \(p>1\) のとき

\(C_{2}\) と \(l\) の交点は,

\(-x^2+2px-p=(p-1)x\)

\(x^2-(p+1)x+p=0\)

\((x-1)(x-p)=0\)

よって,\(x=1,p\)

ゆえに \(C_{2}\) と \(l\) で囲まれた部分の面積は

\(\displaystyle\int^{p}_{1}\left\{(-x^2+2px-p)-(p-1)x\right\} dx\)

\(=-\displaystyle\int^{p}_{1}(x-1)(x-p) dx\)

\(=\displaystyle\frac{1}{6}(p-1)^3\) ・・・[ ウ ]

 

・\(l\) の傾きが負のとき

\(p-1<0\) \(\iff\)  \(p<1\) のとき

\(\displaystyle\int^{1}_{p}\left\{(-x^2+2px-p)-(p-1)x\right\} dx\)

\(=-\displaystyle\int^{1}_{p}(x-1)(x-p) dx\)

\(=\displaystyle\frac{1}{6}(1-p)^3\) ・・・[ エ ]

(2)2つの放物線で囲まれた面積(解と係数の関係の利用)

\(C_{1}\) と \(C_{2}\) が異なる \(2\) 点で交わるとき

\(2x^2-2px+p=0\) ・・・① の判別式を \(D\) とすると,\(\displaystyle\frac{D}{4}>0\) となればよい.

\(\displaystyle\frac{D}{4}=(-p)^2-2p>0\)

\(p(p-2)>0\)

\(p>0\) より \(p>2\) ・・・[ オ ]

解と係数の関係

\(x=\alpha\) ,\(\beta\) を解とする \(2\) 次方程式の \(1\) つは

\(x^2-(\alpha+\beta)x+\alpha\beta=0\)

このとき,\(C_{1}\) と \(C_{2}\) の交点を \(\alpha\),\(\beta\) ( \(\alpha<\beta\) ) とおくと,

解と係数の関係から,\(\alpha+\beta=p\) , \(\alpha\beta=\displaystyle\frac{p}{2}\) ・・・②

よって \(C_{1}\) と \(C_{2}\) で囲まれた部分の面積は

\(\displaystyle\int^{\beta}_{\alpha}\left\{(-x^2+2px-p)-x^2\right\} dx\)

\(=\displaystyle\int^{\beta}_{\alpha}-2(x-\alpha)(x-\beta) dx\)

\(=\displaystyle\frac{2}{6}(\beta-\alpha)^3=\displaystyle\frac{1}{3}(\beta-\alpha)^3\) ・・・③

ここで

\((\beta-\alpha)^3=\left\{(\beta-\alpha)^2\right\}^{\frac{3}{2}}=\left\{(\alpha+\beta)^2-2\alpha\beta\right\}^{\frac{3}{2}}\)

②より \((\beta-\alpha)^3=(p^2-2p)^{\frac{3}{2}}=\sqrt{p^3(p-2)^3}\)

よって③より,求める面積は \(\displaystyle\frac{1}{3}\sqrt{p^3(p-2)^3}\) ・・・[ カ ]

(3)共有点における接線の方程式

\(C_{1}\) と \(C_{2}\) の共有点が \(1\) つだけのとき

\(2x^2-2px+p=0\) ・・・① の判別式を \(D\) とすると,\(\displaystyle\frac{D}{4}=0\) となればよい.

\(\displaystyle\frac{D}{4}=(-p)^2-2p=0\)

\(p(p-2)=0\)

\(p>0\) より \(p=2\) ・・・[ キ ]

このとき①より

\(2x^2-4x+2=0\) \(\iff\) \((x-1)^2=0\) より

\(x=1\)

よって共有点の座標は \((1,1)\) ・・・[ ク,ケ ]

この共有点における接線の方程式は,\(y^{\prime}=2x\) より

\(y-1=2(x-1)\)

\(y=2x-1\) ・・・[ コ ]

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