スポンサーリンク

【2017大阪大学】対数型の漸化式(パターン16)|数学B:数列

漸化式

【2017大阪大学】

次の条件によって定められる数列 \(\left\{a_{n}\right\}\) がある.

\(a_{1}=2\) , \(a_{n+1}=8a_{n}^2\) ( \(n=1,,2,3,\cdots\) )

(1) \(b_{n}=\log_{2}{a_{n}}\) とおく.\(b_{n+1}\) を \(b_{n}\) を用いてあらわせ.

(2) 数列 \(\left\{b_{n}\right\}\) の一般項を求めよ.

(3) \(P_{n}=a_{1}a_{2}a_{3}\cdots a_{n}\) とおく.数列 \(\left\{P_{n}\right\}\) の一般項を求めよ.

(4) \(P_{n}>10^{100}\) となる最小の自然数 \(n\) を求めよ.

解答・解説

(1)対数型の漸化式

\(a_{n}\) , \(a_{n+1}\) の積や指数乗

⇒ 両辺正であること(真数条件)を確認し,対数をとる

\(a_{1}=2>0\) で \(a_{n+1}=8a_{n}^2\) であるから,

すべての自然数 \(n\) に対して \(a_{n}>0\) となる.

よって両辺正であるから底を \(2\) とする対数をとると

\(\log_{2}{a_{n+1}}=\log_{2}{8a_{n}^2}=\log_{2}{8}+\log_{2}{a_{n}^2}\)

\(\log_{2}{a_{n+1}}=2\log_{2}{a_{n}}+3\)

ここで \(b_{n}=\log_{2}{a_{n}}\) とおくと

\(b_{n+1}=2b_{n}+3\)

(2)[パターン4]隣接二項間特性方程式型

漸化式のパターンの中で最頻出のタイプです!

解法の流れについては「【漸化式4】隣接二項間特性方程式|解法パターン|数学B数列」をご確認ください。

その他の漸化式の基本解法パターンのまとめは⏬

【漸化式】有名・頻出13パターン解法まとめ|数学B数列
等差・等比・階差・隣接二項間特性方程式の基礎基本から、分数・三項間・和と一般項・数学的帰納法型など,有名頻出重要パターンの解法のまとめ。漸化式は完全暗記であるため、しっかりと解法をマスターしよう!数学B:数列(漸化式)。2次試験・共通テスト(センター試験)・定期考査対策。

(1)より,\(b_{n+1}=2a_{n}+3\)

\(\alpha=2\alpha+3\) \(\iff\) \(\alpha=-3\) より
\(b_{n+1}=2b_{n}+3\) \(\iff\) \(b_{n+1}+3=2(b_{n}+3)\)
数列 \(\left\{ b_{n}+3 \right\}\) は,初項が \(b_{1}+3=\log_{2}{a_{1}}+3=\log_{2}{2}+3=4\) ,
公比が \(2\) の等比数列であるから,
\(b_{n}+3=4\cdot 2^{n-1}\) \(\iff\) \(b_{n}=2^{n+1}-3\)

(3)

\(\log_{2}{a_{n}}=b_{n}\) より \(a_{n}=2^{b_{n}}\) ・・・①

\(P_{n}=a_{1}a_{2}a_{3}\cdots a_{n}\) より

\(P_{n}=2^{b_{1}}\times 2^{b_{2}}\times 2^{b_{3}}\times \cdots \times 2^{b_{n}}=2^{b_{1}+b_{2}+b_{3}\cdots+b_{n}}\)

ここで,\(b_{1}+b_{2}+b_{3}\cdots+b_{n}=\displaystyle\sum_{k=1}^{n}{b_{k}}=\displaystyle\sum_{k=1}^{n}{\left(2^{k+1}-3\right)}\)
\(=\displaystyle\frac{4(2^n-1)}{2-1}-3n=2^{n+2}-3n-4\)

したがって①より,\(P_{n}=\displaystyle2^{2^{n+2}-3n-4}\)

(4)

\(P_{n}>10^{100}\) のとき(3)より

\(\displaystyle2^{2^{n+2}-3n-4}>10^{100}\)

\(2^{n+2}-3n-4>\log_{2}{10^{100}}=100\log_{2}{10}\)

ここで,

\(\log_{2}{8}<\log_{2}{10}<\log_{2}{16}\) であるから

\(3<\log_{2}{10}<4\) より \(300<100\log_{2}{10}<400\)

また,\(c_{n}=2^{n+2}-3n-4\) とおくと

\(c_{n+1}-c_{n}=\left\{2^{n+3}-3(n+1)-4-\left(2^{n+2}-3n-4\right)\right\}\)

\(=2^{n+2}-3>0\) であるから,数列 \(\left\{c_{n}\right\}\) は単調に増加する数列である.

\(n=6\) のとき

\(c_{6}=2^8-3\times 6-4=234\)

\(n=7\) のとき

\(c_{7}=2^9-3\times 7-4=487\)

であるから,\(P_{n}>10^{100}\) となる最小の自然数 \(n\) は,\(n=7\)

【漸化式15】分数型(発展)重解タイプ|解法パターン|数学B数列
漸化式の解き方・解法まとめ。分数型の発展的な型(重解タイプ)の一般項の求め方。基本形へ帰着させるための手順。有名頻出・重要問題。定期考査、大学入試共通テスト、2次試験対策。

コメント

タイトルとURLをコピーしました