【2023秋田大学】
\(1\) から \(9\) までの番号が \(1\) つずつ書かれた \(9\) 枚のカードが箱に入っている.箱から同時に \(2\) 枚のカードを取り出し,取り出した \(2\) 枚のカードの番号の和を \(S\) とする.次の問いに答えなさい.
(ⅰ) \(S\) が \(3\) の倍数になる確率を求めなさい.
(ⅱ) \(S\) が素数になる確率を求めなさい.
(ⅲ) \(\sqrt{S^2+36}\) が整数になる確率を求めなさい.
解答・解説
(ⅰ) \(S\) が \(3\) の倍数になる確率
\(1\) から \(9\) までの番号が付いたカードを,次の \(3\) つのグループ \(A\),\(B\),\(C\) に分ける.
\(A\)・・・\(1\),\(4\),\(7\) ( \(3\) で割ると余りが \(1\) )
\(B\)・・・\(2\),\(5\),\(8\) ( \(3\) で割ると余りが \(2\) )
\(C\)・・・\(3\),\(6\),\(9\) ( \(3\) で割ると余りが \(0\) )
このとき,\(S\) が \(3\) の倍数となるのは,
(ア) \(A\),\(B\) から \(1\) 枚ずつ
(イ) \(C\) から \(2\) 枚
のいずれかである.
(ア)のとき
\(\displaystyle\frac{_{3}C_{1}\times _{3}C_{1}}{_{9}C_{2}}=\displaystyle\frac{1}{4}\)
(イ)のとき
\(\displaystyle\frac{_{3}C_{2}}{_{9}C_{2}}=\displaystyle\frac{1}{12}\)
よって,\(\displaystyle\frac{1}{4}+\displaystyle\frac{1}{12}=\displaystyle\frac{1}{3}\)
(ⅱ) \(S\) が素数になる確率
\(3≦S≦17\) より \(S\) が素数となるのは
\(S=3,5,7,11,13,17\) のいずれか
・\(S=3\) のとき \((1,2)\) の \(1\) 通り
・\(S=5\) のとき \((1,4),(2,3)\) の \(2\) 通り
・\(S=7\) のとき \((1,6),(2,5),(3,4)\) の \(3\) 通り
・\(S=11\) のとき \((2,9),(3,8),(4,7),(5,6)\) の \(4\) 通り
・\(S=13\) のとき \((4,9),(5,8),(6,7)\) の \(3\) 通り
・\(S=17\) のとき \((8,9)\) の \(1\) 通り
したがって求める確率は
\(\displaystyle\frac{1+2+3+4+3+1}{_{9}C_{2}}=\displaystyle\frac{7}{18}\)
(ⅲ) \(\sqrt{S^2+36}\) が整数になる確率
\(k\) を正の整数とする.
\(\sqrt{S^2+36}=k\)
\(S^2+36=k^2\) \(\iff\) \((k+S)(k-S)=36\)
\(k\) ,\(S\) は正の整数より \(k+S>k-S\)
また \((k+S)+(k-S)=2k\) ( 偶数 ) となるので
\(k+S\) と \(k-S\) の偶奇は一致する
これらに注目すると,\((k+S,k-S)=(18,2)\) のみ
よって,\((k,S)=(10,8)\)
\(S=8\) となるのは \((1,7),(2,6),(3,5)\) の \(3\) 通り
したがって求める確率は
\(\displaystyle\frac{3}{_{9}C_{2}}=\displaystyle\frac{1}{12}\)
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