【2023大阪大学・文系・第2問】
正の実数 \(a\),\(x\) に対して,
\(y=\left(\log_{\frac{1}{2}}{x}\right)^3+a\left(\log_{\sqrt{2}}{x}\right)\left(\log_{4}{x^3}\right)\)
とする.
(1) \(t=\log_{2}{x}\) とするとき,\(y\) を \(a\),\(t\) を用いて表せ.
(2) \(x\) が \(\displaystyle\frac{1}{2}≦x≦8\) の範囲を動くとき,\(y\) の最大値 \(M\) を \(a\) を用いて表せ.
解答・解説
(1) \(t=\log_{2}{x}\) とするとき,\(y\) を \(a\),\(t\) を用いて表せ.
\(\log_{\frac{1}{2}}{x}=\displaystyle\frac{\log_{2}{x}}{\log_{2}{\frac{1}{2}}}=-\log_{2}{x}\)
\(\log_{\sqrt{2}}{x}=\displaystyle\frac{\log_{2}{x}}{\log_{2}{\sqrt{2}}}=2\log_{2}{x}\)
\(\log_{4}{x^3}=\displaystyle\frac{\log_{2}{x^3}}{\log_{2}{4}}=\displaystyle\frac{3}{2}\log_{2}{x}\)
より,\(t=\log_{2}{x}\) とおくと
\(y=(-t)^3+a\cdot 2t \cdot \displaystyle\frac{3}{2}t\)
\(y=-t^3+3at^2\)
(2) \(\displaystyle\frac{1}{2}≦x≦8\) のとき,\(y\) の最大値
\(\displaystyle\frac{1}{2}≦x≦8\) より
\(\log_{2}{\displaystyle\frac{1}{2}}≦\log_{2}{x}≦\log_{2}{8}\)
よって,\(-1≦t≦3\)
(1)より
\(y^{\prime}=-3t^2+6at=-3t(t-2a)\)
( ⅰ ) \(0<2a<3\) \(\iff\) \(0<a<\displaystyle\frac{3}{2}\) のとき
\(t\) | \(-1\) | \(0\) | \(2a\) | \(3\) | |||
\(y^{\prime}\) | ー | \(0\) | + | \(0\) | ー | ||
\(y\) | \(3a+1\) | ↘️ | \(0\) | ↗️ | \(4a^3\) | ↘️ | \(27a-27\) |
最大値の可能性があるのは,
\(t=-1\) のとき \(3a+1\)
\(t=2a\) のとき \(4a^3\)
のいずれかなので,さらに場合分けをしましょう!
\(4a^3-(3a+1)=(a-1)(2a+1)^2\)
\(a>0\) より \((2a+1)^2>0\)
よって,
\(0<a≦1\) のとき \(M=3a+1\)
\(1≦a<\displaystyle\frac{3}{2}\) のとき \(M=4a^3\)
( ⅱ ) \(2a≧3\) \(\iff\) \(a≧\displaystyle\frac{3}{2}\) のとき
\(t\) | \(-1\) | \(0\) | \(3\) | ||
\(y^{\prime}\) | ー | \(0\) | + | ||
\(y\) | \(3a+1\) | ↘️ | \(0\) | ↗️ | \(27a-27\) |
\(27a-27-(3a+1)=24a-28\)
\(a≧\displaystyle\frac{3}{2}\) より \(24a-28>0\) なので
\(27a-27>3a+1\)
よって, \(a≧\displaystyle\frac{3}{2}\) のとき \(M=27a-27\)
以上より
\(0<a≦1\) のとき \(M=3a+1\)
\(1≦a<\displaystyle\frac{3}{2}\) のとき \(M=4a^3\)
\(a≧\displaystyle\frac{3}{2}\) のとき \(M=27a-27\)
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