【2023立命館大学・全学統一方式・文系・Ⅲ】
実数 \(a\) を定数とする.\(x\) の方程式 \(4^x-(a-6)2^{x+1}+17-a=0\) ・・・①
がある.次の問いに答えよ.
[1] \(a=9\) のとき,方程式①の \(2\) つの解を求めよ.
[2]
(1) 方程式①が \(x=0\) を解にもつとき,\(a\) の値を求めよ.
(2) \(a\) を(1)で求めた値とするとき,他の解を求めよ.
[3] 方程式①が実数解をもたないとき,\(a\) の値の範囲を求めよ.
[4] 方程式①が異なる \(2\) つの解の和が \(0\) であるとき,\(a\) の値を求めよ.また,そのとき \(2\) つの解を求めよ.
解答・解説
[1]
\(4^x-(a-6)2^{x+1}+17-a=0\) ・・・①
\(t=2^x\) ( \(t>0\) ) とおくと
実数 \(x\) と正の数 \(t\) が \(1\) 対 \(1\) に対応して
\(t^2-2(a-6)t+17-a=0\) ・・・②
\(a=9\) のとき②より
\(t^2-6t+8=0\)
\((t-2)(t-4)=0\)
\(t=2,4\)
\(2^x=2,4\)
\(x=1,2\)
[2]
(1) \(x=0\) を①に代入すると
\(1-2(a-6)+17-a=0\)
\(a=10\)
(2) \(a=10\) のとき②より
\(t^2-8t+7=0\)
\((t-1)(t-7)=0\)
\(t=1,7\)
\(2^x=1,7\)
\(x=0,\log_{2}{7}\)
[3]
方程式①が実数解をもたないとき
方程式②が正の解をもたないことと同値である.
2次方程式が「○○の範囲に実数解を持つ⇒解の配置(分離)の問題」
頻出・重要問題ですから、不安な方は
( ⅰ ) ②が実数解をもたないとき
②の判別式を \(D\) とすると
\(\displaystyle\frac{D}{4}=(a-6)^2-(17-a)<0\)
\(a^2-11a+19<0\)
\(\displaystyle\frac{11-3\sqrt{5}}{2}<a<\displaystyle\frac{11+3\sqrt{5}}{2}\)
( ⅱ ) ②が \(0\) 以下の実数解をもつとき
\(f(t)=t^2-2(a-6)t+17-a\) とおくと
・\(D≧0\)
・\(y=f(t)\) の軸が \(0\) 以下
・\(f(0)≦0\) を満たせばよい.
\(D≧0\) \(\iff\) \(a≦\displaystyle\frac{11-3\sqrt{5}}{2},\displaystyle\frac{11+3\sqrt{5}}{2}≦a\)
\(f(t)=t^2-2(a-6)t+17-a=\left\{t-(a-6)\right\}^2-a^2+11a-19\) より
\(a-6≦0\) \(\iff\) \(a≦6\)
\(f(0)=17-a≧0\) \(\iff\) \(a≦17\)
よって,\(a≦\displaystyle\frac{11-3\sqrt{5}}{2}\)
( ⅰ ),( ⅱ )より \(a<\displaystyle\frac{11+3\sqrt{5}}{2}\)
[4]
①の異なる \(2\) つの解の和が \(0\) となるとき,
正の解を \(x=\alpha\) ( \(\alpha>0\) )とおくと
もう \(1\) つの解は \(x=-\alpha\)
よって②の解は,\(t=2^{\alpha},2^{-\alpha}\) となり
解と係数の関係から
\(2^{\alpha}\times 2^{-\alpha}=17-a\)
\(a=16\)
このとき②より
\(t^2-20t+1=0\)
\(t=10\pm 3\sqrt{11}\)
\(2^x=10\pm 3\sqrt{11}\)
\(x=\log_{2}{(10\pm 3\sqrt{11})}\)
したがって,\(a=16\),\(x=\log_{2}{(10\pm 3\sqrt{11})}\)
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