【2023早稲田大学・商学部・第3問】
\(n\) を正の整数とする.次の設問に答えよ.
(1) \(n^2+n+1\) が \(7\) で割り切れるような \(n\) を小さい順に並べるとき,\(100\) 番目の整数 \(n\) を求めよ.
(2) \(n^2+n+1\) が \(91\) で割り切れるような \(n\) を小さい順に並べるとき,\(100\) 番目の整数 \(n\) を求めよ.
解答・解説
(1) \(n^2+n+1\) が \(7\) で割り切れる \(n\) を小さい順に並べるとき,\(100\) 番目
整数問題を扱う上で,合同式は必須アイテムになります!
合同式の基本的な性質については「合同式とは?合同式の基本性質を理解し、使えるようにする」を参考に!
\(mod 7\) として考える.
・\(n≡0\) のとき \(n^2+n+1≡1\)
・\(n≡1\) のとき \(n^2+n+1≡3\)
・\(n≡2\) のとき \(n^2+n+1≡0\)
・\(n≡3\) のとき \(n^2+n+1≡6\)
・\(n≡4\) のとき \(n^2+n+1≡0\)
・\(n≡5\) のとき \(n^2+n+1≡3\)
・\(n≡6\) のとき \(n^2+n+1≡1\) より
\(n^2+n+1\) が \(7\) で割り切れるのは
\(n\) を \(7\) で割ったときの余りが \(2\) または \(4\) のとき
つまり,\(0\) 以上の整数 \(m\) を用いて
\(n=7m+2\),\(7m+4\)
したがって,\(100\) 番目の整数は \(m=49\) のとき
\(n=7\times 49+4=\)\(347\)
(2) \(n^2+n+1\) が \(91\) で割り切れる \(n\) を小さい順に並べるとき,\(100\) 番目
\(91=7\times 13\) より
\(mod 13\) として考える.
\(n≡0,1,2,\cdots,12\) の中で
\(n^2+n+1≡0\) となるのは
\(n≡3,9\) のとき
よって \(0\) 以上の整数 \(k\) を用いて
\(n=13k+3\) ,\(13k+9\)
\(n^2+n+1\) が \(91\) で割り切れるのは,
『\(n=7m+2\) または \(7m+4\)』かつ『\(n=13k+3\) ,\(13k+9\)』のとき
( ⅰ ) \(n=7m+2\) かつ \(n=13k+3\) のとき
\(7m+2=13k+3\) \(\iff\) \(7m-13k=1\)
\((m,k)=(2,1)\) は解の \(1\) つより
\(7\times 2-13\times 1=1\)
差を考えると
\(7(m-2)=13(k-1)\)
\(7\) と \(13\) は互いに素であるから,
\(m-2=13l\) ( \(l\) は整数 )
\(m=13l+2\)
\(n=7(13l+2)+2=91l+16\)
( ⅱ ) \(n=7m+2\) かつ \(n=13k+9\) のとき
( ⅰ ) と同様に考えると \(n=91l+9\)
( ⅲ ) \(n=7m+4\) かつ \(n=13k+3\) のとき
( ⅰ ) と同様に考えると \(n=91l+81\)
( ⅳ ) \(n=7m+2\) かつ \(n=13k+9\) のとき
( ⅰ ) と同様に考えると \(n=91l+74\)
ゆえに,\(n=91l+9\),\(91l+16\),\(91l+74\),\(91l+81\) ( \(l\) は \(0\) 以上の整数 )
したがって, \(n\) を小さい順に並べるとき,\(100\) 番目の整数は \(l=24\) のとき
\(n=91\times 24+81=\)\(2265\)
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