【2019藤田医科大学・医】
\(\cos 20°\cos 140°\cos 260°\) の値を求めよ.
[考え方]3倍角の公式の利用
\(20°\),\(140°\), \(260°\) をそれぞれ \(3\) 倍すると
\(20°\times 3 = 60°\)
\(140°\times 3 = 420° = 60° + 360°\)
\(260°\times 3 = 780° = 60° + 360°\times 2\)
となり,\(60°+360°\times n\) ( \(n = 0 , 1 , 2\) ) の形で表すことができる
👉 \(3\) 倍角の公式を利用する
3倍角の公式
解答
\(4\cos^3\theta-3\cos\theta=\cos 3\theta\) より,\(\theta = 20° , 140° , 260°\) を代入すると
\(4\cos^320°-3\cos20°=\cos 60°=\displaystyle\frac{1}{2}\)
\(4\cos^3140°-3\cos140°=\cos 420°=\displaystyle\frac{1}{2}\)
\(4\cos^3260°-3\cos260°=\cos 780°=\displaystyle\frac{1}{2}\)
であり,\(\cos 20°\),\(\cos 140°\),\(\cos 260°\) はすべて異なるので
\(4x^3-3x=\displaystyle\frac{1}{2}\) \(\iff\) \(8x^3-6x-1=0\)
の \(3\) つの異なる実数解が \(x=\) \(\cos 20°\),\(\cos 140°\),\(\cos 260°\) となる.
したがって,解と係数の関係より
\(\cos 20°\cos 140°\cos 260°=\displaystyle\frac{1}{8}\)
《参考》解と係数の関係
\(3\) 次方程式 \(ax^3+bx^2+cx+d=0\) (\(a≠0\))
の \(3\) 解を、\(\alpha\)、\(\beta\)、\(\gamma\) とすると
\(\alpha+\beta+\gamma=-\displaystyle\frac{b}{a}\)
\(\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha=\displaystyle\frac{c}{a}\)
\(\alpha\beta\gamma=-\displaystyle\frac{d}{a}\)
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