スポンサーリンク

【2023京都大学・文系・第4問】漸化式(和と一般項)、等差×等比数列の総和

漸化式

【2023京都大学・文系・第4問】

数列 \(\left\{a_{n}\right\}\) は次の条件を満たしている.

\(a_{1}=3\),\(a_{n}=\displaystyle\frac{S_{n}}{n}+(n-1)\cdot 2^n\) ( \(n=2,3,4,\cdots\) )

ただし,\(S_{n}=a_{1}+a_{2}+\cdots+a_{n}\) である.このとき,数列 \(\left\{a_{n}\right\}\) の一般項を求めよ.

解答・解説

\(S_{n}\) の式から一般項 \(a_{n}\) を求める漸化式パターン問題ですね!

( ⅰ ) \(a_{1}=S_{1}\) 

( ⅱ ) \(a_{n+1}=S_{n+1}-S_{n}\)

から考えました。漸化式のパターン解法に不安がある場合は「【漸化式】有名・頻出13パターン解法まとめ|数学B数列」を参考に!

【漸化式10】和と一般項(Snとan)型|解法パターン|数学B数列
漸化式の解き方・解法まとめ。和と一般項が与式にある場合の一般項の求め方。頻a1=S1,a(n+1)=S(n+1)-Snの利用。定期考査、大学入試共通テスト、2次試験対策。

\(a_{n}=\displaystyle\frac{S_{n}}{n}+(n-1)\cdot 2^n\) より

\(n=2,3,4,\cdots\) のとき

\(na_{n}=S_{n}+n(n-1)\cdot 2^n\) ・・・①

\(n=2\) とすると

\(2a_{2}=(a_{1}+a_{2})+2\times 1\times 2^2\) \(\iff\) \(a_{2}=11\)

また,

\(n=1,2,3,\cdots\) のとき

\((n+1)a_{n+1}=S_{n+1}+(n+1)n\cdot 2^{n+1}\) ・・・②

\(n≧2\) のとき,④ー③より

\((n+1)a_{n+1}-na_{n}=S_{n+1}-S_{n}+(n+1)n\cdot 2^{n+1}-n(n-1)\cdot 2^n\)

\(S_{n+1}-S_{n}=a_{n+1}\) より

\(na_{n+1}-na_{n}=n(n+3)\cdot 2^n\)

\(n\not=0\) より

\(a_{n+1}-a_{n}=(n+3)\cdot 2^n\)

\(a_{1}=3\),\(a_{2}=11\) より

\(n=1\) のときも成立する.

\(a_{n+1}-a_{n}=(n+3)\cdot 2^n\) の形になったので,

階差数列型の漸化式になりましたね!

よって,\(n≧2\) のとき

\(a_{n}=a_{1}+\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}{(k+3)\cdot 2^k}\)

ここで,\(T_{n}=\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}{(k+3)\cdot 2^k}\) とおく.

等差数列×等比数列の和の典型的な問題の形に!

公比をかけて差をとる問題ですね!!

【2021九州大学】等差×等比数列の総和、実験→予想・推測→数学的帰納法(全段仮定)
等差数列と等比数列の積の和。与えられた漸化式から具体的に値を代入し一般項を予想。数学的帰納法を用いて証明。2021九大過去問対策・演習。数学B:数列の和と漸化式。全段仮定の差がつく入試問題。類題演習

\(T_{n}=4\cdot 2^1+5\cdot 2^2+6\cdot 2^3+\cdots+(n+2)\cdot 2^{n-1}\)

\(2T_{n}=4\cdot 2^2+5\cdot 2^3+6\cdot 2^4+\cdots+(n+1)\cdot 2^{n-1}+(n+2)\cdot 2^{n}\)

この \(2\) 式の差をとると

\(T_{n}=8+2^2+2^3+\cdots+2^{n-1}-(n+2)\cdot 2^{n}\)

\(=8+\displaystyle\frac{4(2^{n-2}-1)}{2-1}-(n+2)\cdot 2^{n}\)

\(=4-(n+1)\cdot 2^{n}\)

よって \(T_{n}=(n+1)\cdot 2^{n}-4\) であるから

\(a_{n}=3+T_{n}=(n+1)\cdot 2^{n}-1\)

\(n=1\) のときもこの式は成立.

したがって,\(a_{n}=(n+1)\cdot 2^{n}-1\)

【2023京都大学・文系・第5問】積分区間が定数の定積分を含む関数、偶関数・奇関数の利用
定積分を含む関数。定数をa,b,cとおき、連立方程式。積分計算において、偶関数・奇関数の活用。2023京都大学・文系・第5問。解答・解説。京大・東大、難関大学対策。数学Ⅱ:積分

コメント

タイトルとURLをコピーしました