【2023昭和大学・医学部(Ⅱ期)】
整式 \(x^{2023}\) を \(x^2+x+1\) で割った余りを求めよ.
【2003京都大学】1の虚数立方根w(オメガ)、因数定理
多項式 (x^{100}+1)^{100}+(x^2+1)^{100}+1 は多項式 x^2+x+1 で割り切れるか.オメガ(w)を利用した有名入試問題。2003京都大学・過去問演習・対策。数学Ⅱ;複素数と方程式
解答・解説
オメガ ( \(\omega\) ) の利用
整式 \(x^{2023}\) を \(x^2+x+1\) で割った商を \(Q(x)\),余りを \(ax+b\) ( \(a\),\(b\) は実数 ) とおく.
\(x^{2023}=(x^2+x+1)Q(x)+ax+b\) ・・・①
\(x^2+x+1=0\) の \(1\) つの解を \(\omega\) とおくと,
\(\omega^2+\omega+1=0\) かつ \(\omega^3=1\) を満たす.
①に \(x=\omega\) を代入すると
\(\omega^{2023}=(\omega^2+\omega+1)Q(\omega)+a\omega+b\)
\(\omega^{2023}=\left(\omega^3\right)^{674}\cdot\omega=\omega\) より
\(\omega=a\omega+b\)
\(a\),\(b\) は実数,\(\omega\) は虚数より
\(a=1\),\(b=0\)
したがって求める余りは, \(x\) となる.
【2021近畿大学・文系】1の立方根の虚数解:ω(オメガ)とは?ωの性質と演習問題
1の3乗根「x^3=1」の虚数解の1つをω。このとき関係式「ω^3=1」「ω^2+ω+1=0」が成り立つ。1,ω,ω^2の周期性、次数下げを用いて考える。数学Ⅱ:複素数と方程式。頻出・有名入試問題。近大過去問。産近甲龍。関関同立。私立大学受験対策。
[別解]合同式の利用
\(x^3-1=(x-1)(x^2+x+1)\) より
\(x^3-1≡0\) ( \(mod\) \(x^2+x+1\) )
よって,\(x^3≡1\) ( \(mod\) \(x^2+x+1\) )
\(x^{2023}=\left(x^3\right)^{674}\cdot x≡1^{674}\cdot x=x\) ( \(mod\) \(x^2+x+1\) )
したがって求める余りは, \(x\) となる.
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