【2021 一橋大学・第5問】
サイコロを 3 回投げて出た目を順に a、b、c とするとき、
\displaystyle\int_{a-3}^{a+3} (x-b)(x-c) \enspace dx=0
となる確率を求めよ.
考え方
与式の \displaystyle\int_{a-3}^{a+3} (x-b)(x-c) \enspace dx をそのまま計算しても良いが、もの凄く煩雑な計算、そして文字が複数登場し、大変であることが容易に想像できます。
だからこそ、何かしらの工夫を施したいと考えられるようになって欲しい!(最初からゴリ押しの計算はやめましょう!ゴリ押しの計算は最終手段!!)
そこで、積分区間に注目し、以下の
Ⅰ.平行移動
Ⅱ.偶関数・奇関数の利用
を上手に活用しましょう!
Ⅰ.平行移動
図2は、図1を x 軸方向に 3 平行移動しただけであるから、
\displaystyle\int_{-2}^{1} x(x-2) \enspace dx = \displaystyle\int_{-2+3}^{1+3} (x-3)(x-2-3) \enspace dx = \displaystyle\int_{1}^{4} (x-3)(x-5) \enspace dx
が成立する
つまり
\displaystyle\int_{a-3}^{a+3} (x-b)(x-c) \enspace dx
を x 軸方向に -a 平行移動して
\displaystyle\int_{a-3}^{a+3} (x-b)(x-c) \enspace dx=\displaystyle\int_{ -3}^{ +3} (x+a-b)(x+a-c) \enspace dx と変形できる
Ⅱ.偶関数・奇関数の利用
y=f(x) が偶関数のとき
\displaystyle\int_{-a}^{a} f(x) \enspace dx = 2\displaystyle\int_{0}^{a} f(x) \enspace dx
y=f(x) が奇関数のとき
\displaystyle\int_{-a}^{a} f(x) \enspace dx = 0
解答
\displaystyle\int_{a-3}^{a+3} (x-b)(x-c) \enspace dx=I とおく.
b≦c のとき
【考え方 Ⅰ.平行移動】の考え方を利用して
I = \displaystyle\int_{ -3}^{ +3} (x+a-b)(x+a-c) \enspace dx とおける.
ここで、\alpha=b-a、\beta=c-a とおく.
1≦a≦6、1≦b≦c≦6 より -5≦\alpha≦\beta≦5
I = \displaystyle\int_{ -3}^{ +3} (x-\alpha)(x-\beta) \enspace dx\\ = \displaystyle\int_{ -3}^{ +3} \left\{ x^2-(\alpha+\beta)x+\alpha\beta\right\} \enspace dx
【考え方 Ⅱ.偶関数・奇関数の利用】の考え方を利用して
I = 2\displaystyle\int_{ 0 }^{ +3} (x^2+\alpha\beta) \enspace dx \\ = 2\left[\displaystyle\frac{1}{3}x^3+\alpha\beta x \right]^{3}_{0}\\ = 18+6\alpha\beta
I=0 より
18+6\alpha\beta = 0
\alpha\beta = -3
-5≦\alpha≦\beta≦5 より
( \alpha , \beta ) = ( -1 , 3 ) , ( -3 , 1 )
つまり、( b-a , c-a ) = ( -1 , 3 ) , ( -3 , 1 )
これを満たす ( a , b , c ) を計算すると
( a , b , c ) = ( 2 , 1 , 5 ) , ( 3 , 2 , 6 ) , ( 4 , 1 , 5 ) , ( 5 , 2 , 6 ) の 4 通り
b>c のとき、同様に考えて
( a , b , c ) = ( 2 , 5 , 1 ) , ( 3 , 6 , 2 ) , ( 4 , 5 , 1 ) , ( 5 , 6 , 2 ) の 4 通り
以上より求める確率は、\displaystyle\frac{8}{6^3}= \displaystyle\frac{1}{27}
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