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【2022北海道大学・文・第2問】漸化式(階差数列)の一般項、和の最小値

漸化式

【2022北海道大学・文・第2問】

\(\left\{a_{n}\right\}\) を \(a_{1}=-15\) および

\(a_{n+1}=a_{n}+\displaystyle\frac{n}{5}-2\) ( \(n=1,2,3,\cdots\) )

をみたす数列とする.

(1) \(a_{n}\) が最小となる自然数 \(n\) をすべて求めよ.

(2) \(\left\{a_{n}\right\}\) の一般項を求めよ.

(3) \(\displaystyle\sum_{k=1}^{n}{a_{k}}\) が最小となる自然数 \(n\) をすべて求めよ.

解答・解説

(1) \(a_{n}\) が最小となる自然数 \(n\)

( ⅰ ) \(a_{n+1}-a_{n}=\displaystyle\frac{n}{5}-2>0\) とすると,

\(n>10\)

よって,\(n=11,12,13,\cdots\) のとき,\(a_{n+1}>a_{n}\)

( ⅱ ) \(a_{n+1}-a_{n}=\displaystyle\frac{n}{5}-2=0\) とすると,

\(n=10\)

よって,\(n=10\) のとき,\(a_{n+1}=a_{n}\)

( ⅲ ) \(a_{n+1}-a_{n}=\displaystyle\frac{n}{5}-2<0\) とすると,

\(n<10\)

よって,\(n=1,2,3,\cdots,9\) のとき,\(a_{n+1}<a_{n}\)

( ⅰ ),( ⅱ ),( ⅲ )より

\(a_{1}>a_{2}>a_{3}>\cdots>a_{9}>a_{10}=a_{11}<a_{12}<a_{13}<\cdots\)

したがって,\(a_{n}\) が最小となる自然数 \(n\) は,\(n=10,11\)

(2) \(\left\{a_{n}\right\}\) の一般項

階差数列の一般項の求め方については

【漸化式1,2,3】等差・等比・階差数列型|解法パターン|数学B数列

を参考にしてください!

漸化式は完全パターン問題です!しっかりと解法パターンを覚えましょう!

\(n≧2\) のとき

\(a_{n}=a_{1}+\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}{\left(\displaystyle\frac{k}{5}-2\right)}\) より

\(a_{n}=\displaystyle\frac{1}{10}(n+5)(n-26)\)

これは \(n=1\) のときもみたす.

したがって,\(a_{n}=\displaystyle\frac{1}{10}(n+5)(n-26)\)

(3) \(\displaystyle\sum_{k=1}^{n}{a_{k}}\) が最小となる自然数 \(n\)

\(S_{n}=\displaystyle\sum_{k=1}^{n}{a_{k}}\) とおく.

\(n≧2\) のとき

\(S_{n}-S_{n-1}=a_{n}=\displaystyle\frac{1}{10}(n+5)(n-26)\) であるから,

\(2≦n<26\) のとき \(S_{n}<S_{n-1}\)

\(n=26\) のとき \(S_{n}=S_{n-1}\)

\(n≧27\) のとき \(S_{n}>S_{n-1}\)

よって,

\(S_{1}>S_{2}>S_{3}>\cdots>S_{24}>S_{25}=S_{26}<S_{27}<S_{28}<\cdots\)

したがって,\(S_{n}\) が最小となる自然数 \(n\) は,\(n=25,26\)

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