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nCrに関する性質まとめ|二項定理・係数・組合せ

場合の数・確率

\(_{n}\rm{C}_{r} \) に関する性質まとめ

 

組合せ \(C\) とは?

組合せとは、いくつかの物の中から一部を取り出して組を作ること

選び出すだけであり、並べる順序は考えない

※組合せを意味する英単語「Combination」の頭文字 \(C\) をとっている.

 

\(n\) 個の中から異なる \(r\) 個を取り出す組み合わせの場合の数は、

\(_{n}\rm{C}_{r} \) 通り

1.\(_{n}\rm{C}_{r}=\displaystyle\frac{_{n}\rm{P}_{r}}{r!}= \displaystyle\frac{n(n-1)(n-2)\cdots(n-r+1)}{r(r-1)\cdots 3\cdot 2\cdot 1} \)

2.\(_{n}\rm{C}_{r}= \displaystyle\frac {n!}{r!(n-r)!}\)

※\(_{n}\rm{C}_{n}=1 \)、\(_{n}\rm{C}_{0}=1 \) と定める.

知っておきたい公式3つ

1.\(_{n}\rm{C}_{r}=_{n}\rm{C}_{n-r} \)

2.\(_{n}\rm{C}_{r}=_{n-1}\rm{C}_{r-1}+_{n-1}\rm{C}_{r} \)

3.\(r\cdot _{n}\rm{C}_{r}=n\cdot _{n-1}\rm{C}_{r-1} \)

覚え方のイメージ

\(n=10\) 人の受験生から \(r=3\) 人の合格者を選ぶ方法を考える

1.「合格者の選び方」と「不合格者の選び方」は同じであるから

\(_{10}\rm{C}_{3}=_{10}\rm{C}_{10-3} \)

つまり

\(_{n}\rm{C}_{r}=_{n}\rm{C}_{n-r} \) が成立

 

2.「合格者の選び方」は、

(ア)「私が合格する場合」

(イ)「私が不合格の場合」を合わせたものである.

 

(ア)について

私が合格をするので、残りの \((10-1)\) 人から、残りの合格者 \((3-1)\) 人を選ぶ

つまり、\(_{10-1}\rm{C}_{3-1}\) 通り

(イ)について

私が不合格なので、残りの \((10-1)\) 人から、残りの合格者 \(3\) 人を選ぶ

つまり、\(_{10-1}\rm{C}_{3}\) 通り

 

(ア)、(イ)の合計が、\(10\) 人から合格者 \(3\) 人を選ぶ方法に等しい

つまり、\(_{10}\rm{C}_{3} \) に等しいので、

\(_{10}\rm{C}_{3}=_{10-1}\rm{C}_{3-1}+_{10-1}\rm{C}_{3} \)

よって、\(_{n}\rm{C}_{r}=_{n-1}\rm{C}_{r-1}+_{n-1}\rm{C}_{r} \)

 

3.については

「合格者の中から \(1\) 人の特待生を決める方法を考える」

(ア) 合格者を決めた後に特待生を決める場合

合格者の選び方は、\(_{10}\rm{C}_{3}\)

その合格者 \(3\) 人から \(1\) 人、特待生を決めるので、\(3\) 通り

よって、\(3\times _{10}\rm{C}_{3}\)

(つまり、\(r\cdot _{n}\rm{C}_{r}\))

 

(イ) 先に特待生を決め、その後に残りの合格者を決める場合

\(10\) 人の中から特待生を \(1\) 人決めるので、\(10\) 通り

その特待生は当然合格者であるから、

残りの \((10-1)\) 人から、残りの合格者 \((3-1)\) 人を選ぶ

\(_{10-1}\rm{C}_{3-1}\) 通り

よって、\(10\times _{10-1}\rm{C}_{3-1}\)

(つまり、\(n\cdot _{n-1}\rm{C}_{r-1} \))

 

(ア)と(イ)は等しいので、

\(3\times _{10}\rm{C}_{3}=10\times _{10-1}\rm{C}_{3-1}\)

つまり、

\(r\cdot _{n}\rm{C}_{r}=n\cdot _{n-1}\rm{C}_{r-1} \)

\(_{n}\rm{C}_{r} \) の和について

\(_{n}\rm{C}_{r} \) の和

☞ 二項定理

\(\boldsymbol{(a+b)^{n}=_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{0}a^{n}+_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{1}a^{n-1}b+_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{2}a^{n-2}b^{2}+\cdots+_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{n-1}ab^{n-1}+_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{n}b^{n}}\)

\(\boldsymbol{\displaystyle (a+b)^{n}=\sum_{k=0}^{n} \hspace{0mm} _{n}\hspace{-0.5mm}{\rm C}_{k}a^{n-k}b^{k}}\)

 

\(a=1 , b=x\) とすると、

\(\boldsymbol{(1+x)^{n}=_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{0}+_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{1}x+_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{2}x^{2}+\cdots+_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{n-1}x^{n-1}+_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{n}x^{n}}\)

例えば、 \(x=1\) とすると、

\(\boldsymbol{2^{n}=_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{0} +_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{1} +_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{2} +\cdots+_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{n-1} +_{n}\hspace{-1.4mm}{\rm C}_{n}}\)

の性質が導ける.

他にも、\(x=-1\) を代入したり、その他の値を代入することで、様々な性質を導くことが出来る.



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