2021 東京女子医科大学 第4問
指数対数に関する問題です。
医学部志望であれば、しっかりと完答したい1問です。
しかし記述で注意したいポイント、間違えやすいポイントがありますので、その点を中心に、しっかりと解説していきます。
解説・解答
真数は必ず正!
対数を扱う上では常識ですね!
(xy^{1+log_{2}{x^2}}=1\) の両辺が正であるから、底を \(2\) とする対数をとると、
\(log_{2}{xy^{1+log_{2}{x^2}}}=log_{2}{1}=0\)
間違えやすいポイント
\(log_{a}{xy^M}=M log_{a}{xy}\) は間違い!
正しくは、\(log_{a}{xy^M}=log_{a}{x}+log_{a}{y^M}=log_{a}{x}+M log_{a}{y}\)
ちなみに \(log_{a}{(xy)^M}=M log_{a}{xy}\) だったらOK
\(log_{2}{xy^{1+log_{2}{x^2}}}\\=log_{2}{x}+log_{2}{y^{1+log_{2}{x^2}}}\\=log_{2}{x}+(1+log_{2}{x^2})log_{2}{y}\\=log_{2}{x}+(1+2log_{2}{x})log_{2}{y}\)
より
\(log_{2}{x}+(1+2log_{2}{x})log_{2}{y}=0\)
\(X=log_{2}{x}\)、\(Y=log_{2}{y}\) とおく.
\(x>0\)、\(y>0\) より、\(X\)、\(Y\) は任意の実数・・・① となる.
したがって、
\(X+(1+2X)Y=0\) ・・・ ②
このとき、\(log_{2}{xy}=log_{2}{x}+log_{2}{y}=X+Y\) のとりうる値の範囲を考える.
ここで、\(X+Y=k\) とおく.
\(Y=k-X\) を②に代入すると、
\(X+(1+2X)(k-X)=0\)
\(2X^2-2kX-k=0\) ・・・③
①において、③が実数解をもつとき
③の判別式を \(D\) として
\(\displaystyle\frac{D}{4}=k^2+2k≧0\)
\(k≦-2 , 0≦k\)
したがって、
\(log_{2}{xy}≦-2 , 0≦log_{2}{xy}\)
\(0<xy≦\displaystyle\frac{1}{4} , 1≦xy\)
医学部の問題でしたが、この問題を落とすのはダメージが大きい(不合格が近づいてしまう・・・)
指数・対数に不安がある人は、1度しっかりと参考書や問題集を使って演習を!
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