【2002神戸大学・文系・第3問】
次の問に答えよ.
(1) 方程式
\(x^2+y^2+ax+by+3c=0\)
が円を表すための \(a\) , \(b\) , \(c\) の条件を求めよ.
(2) 一つのサイコロを \(2\) 回振って出た目の数を,順に \(a\) , \(b\) とする.\(c=1\) とするとき, \(a\) , \(b\) の組が (1) の条件をみたす場合の数は何通りあるか.
(3) 一つのサイコロを \(3\) 回振って出た目の数を,順に \(a\) , \(b\) , \(c\) とする.\(a\) , \(b\) , \(c\) が (1) の条件をみたす確率を求めよ.
解答・解説
(1)
\(x^2+y^2+ax+by+3c=0\) より
\(\left(x+\displaystyle\frac{a}{2}\right)^2+\left(y+\displaystyle\frac{b}{2}\right)^2=\displaystyle\frac{a^2+b^2-12c}{4}\)
これが円を表すための条件は,
\(\displaystyle\frac{a^2+b^2-12c}{4}>0\)
よって,\(a^2+b^2>12c\)
(2)
\(c=1\) のとき,(1)より
\(a^2+b^2>12\)
\(a\) , \(b\) のそれぞれのサイコロの目に対して,\(a^2+b^2\) の値は次の表のようになる.
a\b | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
1 | 2 | 5 | 10 | 17 | 26 | 37 |
2 | 5 | 8 | 13 | 20 | 29 | 40 |
3 | 10 | 13 | 18 | 25 | 34 | 45 |
4 | 17 | 20 | 25 | 32 | 41 | 52 |
5 | 26 | 29 | 34 | 41 | 50 | 61 |
6 | 37 | 40 | 45 | 52 | 61 | 72 |
よって条件を満たす \(a\) , \(b\) の組は,\(30\) 通り
(3)
( Ⅰ ) \(c=1\) のとき
(2)より \(a\) , \(b\) の組は \(30\) 通り
( Ⅱ ) \(c=2\) のとき
条件は \(a^2+b^2>24\) であり,(2) の表より
\(a\) , \(b\) の組は \(23\) 通り
( Ⅲ ) \(c=3\) のとき
条件は \(a^2+b^2>36\) であり,(2) の表より
\(a\) , \(b\) の組は \(14\) 通り
( Ⅳ ) \(c=4\) のとき
条件は \(a^2+b^2>48\) であり,(2) の表より
\(a\) , \(b\) の組は \(6\) 通り
( Ⅴ ) \(c=5\) のとき
条件は \(a^2+b^2>60\) であり,(2) の表より
\(a\) , \(b\) の組は \(3\) 通り
( Ⅵ ) \(c=6\) のとき
条件は \(a^2+b^2>72\) であり,(2) の表より
\(a\) , \(b\) の組は \(0\) 通り
以上から,条件を満たす \(a\) , \(b\) , \(c\) の組は
\(30+23+14+6+3+0=76\) 通り
したがって求める確率は,\(\displaystyle\frac{76}{6^3}=\displaystyle\frac{19}{54}\)
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