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2021 学習院大学・理学部|ある範囲で\(f(x)>0\)を満たす条件[2次不等式]

2次関数

2021 学習院大学・理学部【第2問】

次の(条件)が成り立つような実数 \(a\) の範囲を求めよ.

(条件) \(\displaystyle\frac{1}{3}<x<2\) を満たすすべての実数 \(x\) に対して

\(3x^2-ax+1>0\) が成り立つ

考え方・Point

ある範囲で \(f(x)≧0\) が成立

→ (ある範囲における \(f(x)\) の最小値)\(≧0\)

(※厳密には最小値でなく下限)

 

そもそも不等式とは、両辺のグラフの上下関係を表した式である.

つまり、\(f(x)≧0\) が成り立つと言うことは、

\(y=f(x)\) のグラフが、\(y=0\) ( \(x\) 軸 ) より上側(または接する)

視覚的には下図のようなイメージ

この図の状況を満たすためには、(\(f(x)\) の最小値) \(≧0\)

であれば、\(y=f(x)\) のグラフは \(y=0\) ( \(x\) 軸 ) より上側(または接する)にあり、条件を満たすことが出来る。

※ざっくり言うと、一番低いところが浮いていたら、残りのグラフも浮いている

 

解答の流れ・指針

\(f(x)=3x^2-ax+1\) とおくとき、

\(\displaystyle\frac{1}{3}<x<2\) の範囲でのグラフが一番低いところが \(x\) 軸よりも上側にあることが言えればよい

つまり、軸が動く \(2\) 次関数の最小値の問題を基準として考えればよい

\(2\) 次関数の最小値・最大値の場合分けについて不安があれば、

【最重要】軸・範囲が動く2次関数の最大値・最小値の場合分け

で場合分けのパターンを確認しましょう!

(ⅰ) \(軸<\displaystyle\frac{1}{3}\) のとき

\(f\left(\displaystyle\frac{1}{3}\right)>0\) を満たせばよい

(ⅱ) \(\displaystyle\frac{1}{3}≦軸≦2\) のとき

\(f\left(軸\right)>0\) を満たせばよい

(ⅲ) \(2<軸 \) のとき

\(f(2)>0\) を満たせばよい

解答

\(f(x)=3x^2-ax+1\) とおく.

\(f(x)=3\left(x-\displaystyle\frac{a}{6} \right)^2-\displaystyle\frac{a^2}{12}+1\)

 

(ⅰ) \(\displaystyle\frac{a}{6}<\displaystyle\frac{1}{3} \iff a<2\) のとき

\(f\left(\displaystyle\frac{1}{3}\right)=\displaystyle\frac{1}{3}-\displaystyle\frac{a}{3}+1>0\)

よって、\(a<4\)

\(a<2\) と共通部分を考えて、\(a<2\) ・・・ ①

 

(ⅱ) \(\displaystyle\frac{1}{3}≦\displaystyle\frac{a}{6}≦2 \iff 2≦a≦12\) のとき

\(f\left(\displaystyle\frac{a}{6}\right)=-\displaystyle\frac{a^2}{12}+1>0\)

よって、\(-2\sqrt{3}<a<2\sqrt{3}\)

\(2≦a≦12\) と共通部分を考えて、\(2≦a<2\sqrt{3}\) ・・・ ②

 

(ⅲ) \(2<\displaystyle\frac{a}{6} \iff 12<a\) のとき

\(f(2)=12-2a+1>0\)

よって、\(a<\displaystyle\frac {13}{2}\)

\(12<a\) より不適

 

①、②より、\(a<2\sqrt{3}\)

 

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