【2018琉球大学】
今日は日曜日で、\(10\) 日後は水曜日である.\(100\) 日後および \(100\) 万日後はそれぞれ何曜日か.理由とともに答えよ.
考え方(合同式の利用)
合同式とは
より詳しい説明については、「合同式とは?合同式の基本性質を理解し、使えるようにする」を参考にしてください。具体的な例を用いて説明しています!
合同式 mod 7 の利用
今日が日曜日であるから、
- \(1\) 日後は「月曜日」
- \(2\) 日後は「火曜日」
- \(3\) 日後は「水曜日」
- \(4\) 日後は「木曜日」
- \(5\) 日後は「金曜日」
- \(6\) 日後は「土曜日」
- \(7\) 日後は「日曜日」
- \(8\) 日後は「月曜日」
・・・・・と繰り返していく.\(7\) つの周期で繰り返すので、\(mod 7\) を利用すると、
\(mod 7\) として、今日が日曜日のとき、\(n\) 日後の曜日は
- \(n≡1\) ⇒ 月曜日
- \(n≡2\) ⇒ 火曜日
- \(n≡3\) ⇒ 水曜日
- \(n≡4\) ⇒ 木曜日
- \(n≡5\) ⇒ 金曜日
- \(n≡6\) ⇒ 土曜日
- \(n≡0\) ⇒ 日曜日
と考えることが出来る.
解答
以下すべて、\(mod 7\) として考える.
\(100=7\times14+2\) より、\(100≡2\)
したがって、\(100\) 日後は火曜日
次に、\(100\) 万日後について。
\(1000000=100^3≡2^3=8≡1\)
したがって、\(100\) 万日後は月曜日
合同式は整数問題で必須アイテム
そもそも何のために合同式を利用するのか?
- 解答の表記が簡略化される
- 複雑な問題において、思考の助けとなる
「(10を3で割った余り)と(7を3で割った余り)が等しい」と言うことを「10≡7 ( mod 3 )」とシンプルに表記できます。たったこれだけ?と言われそうですが、上の例題のような複雑な問題になればなるほど効果は絶大!
また、表記が簡略化されるため、余計な情報が削られ、思考を伴う問題においてもメリットが見られます。ゆえに、整数問題を扱う上で、合同式は必須アイテムです!
合同式を学校で学習していない、自信がない方は、合同式の基礎基本を確認するために
を参考にしてください。
合同式を用いた実践に取り組みたい方は、このブログの整数問題のカテゴリーでたくさん取り扱っていますので、是非是非参考にしてください。
2022共通テスト整数「11^5x-2^5y=1」誘導なし(1次不定方程式・合同式・パスカルの三角形)
2022年共通テスト「第4問整数」1次不定方程式を誘導なし合同式を利用した時短解答を紹介。
2次試験でも使える考え方。また参考としてパスカルの三角形を利用した計算を紹介。
777の777乗の一の位、7の7乗の7乗の一の位|2021成城大学
一の位は規則性をもつ。実験から周期性を見つける。また周期性を持つことについて、補足として証明を与える。
合同式(mod 10)の利用。数学A整数問題。2次試験対策、定期考査対策。過去問題演習
2021 北海道大学(後期)|整数問題[平方・指数→合同式の利用]
整数問題において、平方数・指数はmod3,4が有効!また整数問題全般に使える積の形に変形、絞り込み作業と、この1問で多くのポイントが学習できる良問。
コメント