【奈良県立医科大学】
\(a\) を \(2\) 以上の整数、 \(p\) を \(2\) よち大きい素数とする.
ある正整数 \(k\) に対して等式
$$a^{p-1}-1=p^k$$
が成り立つのは、\(a=2\)、\(p=3\) の場合に限ることを示せ.
整数問題のPoint
整数問題は3つのアプローチで!
まず整数問題すべてに共通して言えるPointは
- 積の形に変形
- 条件から範囲を絞る
- 倍数や余りに注目
整数問題の多くが、上の1から3のいずれかで処理できます。
この3つのPointは絶対に頭の中に叩き込んでください!
素数は積の形に弱い!
(素数) = (積の形) に変形できれば、素数の約数は \(1\) か自分自身しかないため、大きく可能性を絞ることができます!
2より大きい素数、3より大きい素数
入試問題において、素数の中でも \(2\) と \(3\) は特別扱いされることが非常に多い!
そこで、\(2\) より大きい素数 ( \(2\) を除く素数 ) 、 \(3\) より大きい素数 ( \(2\) と \(3\) を除く素数 ) という設定・条件の問題はたくさんあります。そのような問題を見たら、次の条件を考えてみましょう!
・\(2\) より大きい素数 ⇒ \(2m+1\) の形で表される
解答
\(p\) は \(2\) より大きい素数であるから、自然数 \(m\) を用いて、\(p=2m+1\) とおける.
\(a^{p-1}-1=p^k\) より
\(a^{2m}-1=p^k\)
\((a^m+1)(a^m-1)=p^k\)
\(p\) は素数であるから、
\(\begin{cases}a^m+1=p^x\\a^m-1=p^y \end{cases}\) ・・・①
ただし \(x\)、\(y\) は、\(x>y≧0\)、\(x+y=k\) を満たす整数とする
①より差をとると、
\(2=p^x-p^y=p^y(p^{x-y}-1)\) ・・・②
このとき①より、\(a^m-1=p^0=1\)
よって、\(a^m=2\) ・・・③
\(a\) は \(2\) 以上の整数なので③を満たすのは、\(a=2\)、\(m=1\)
したがって、\(p=2\times1+1=3\)
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